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日本新聞2017年11月1日、4234号より
  
独立行政法人が福島の自主避難者を提訴
国も東電も原発事故の責任を何も取らず、放射能汚染されている地への帰還のために支援打ち切る暴挙。国は避難者の生活を守るべき
  
 福島から山形県米沢市の雇用促進住宅に「自主避難」した8世帯に対し、10月25日までに住宅を管理する独立行政法人が立ち退きと家賃の支払いを求める訴訟を山形地裁米沢支部に起こした。被告にされた避難者は「避難者は望んでふるさとを出たわけではない。本来は原発事故を起こした国や東電が住宅の補償を続けるべきだ」と話している。
 原発事故でふるさとから避難しなければならなくなった被害者である。放射能汚染が何も解決せず、いまだに事故は収束していない。「国が避難区域と指定した場所でないから安全だ」とは言えない。「自主避難」と言っても、避難しなければならないからふるさとを出たのである。被害者なのに、一方的に住宅支援を打ち切られ、立ち退けと裁判にかけられる、あまりにもひどいことだ。
 独立行政法人は行政の政策の実施部門のうち、一定の事務や事業を分離し担当する機関で、独立の法人格を有するとは言っても、国の方針のもとにある。独立行政法人が避難者を訴えたことにより、国の方針だとして、これにならう民間企業が出る可能性も高い。生業をなくした避難者が避難先で生きていくのは容易なことではない。支援を打ち切る前に、避難者の意見を聞いて、打ち切ってよいものかどうか実情と照らし合わせて、考慮されなくてはならない。住宅支援打ち切りによって、避難者はにっちもさっちもいかない苦境に追い込まれた。
  
支援どころか被害者を切り捨てる政府
 「避難の共同センター」共同代表の松本徳子さんは今年5月に友人を失った。自殺である。松本さんは訴える。
 「住宅提供を打ち切られたことによって、今まで頑張ってきた力も、心身ともに疲れ果て、友人は自らの命を絶つことで、子ども達を守る道を選んだ。私の知る彼女は、ただ子ども達と静かに生活することだけが願いだった。このことは決して忘れてはいけないと思っている。この理不尽な世の中で、私たちは我が子や子孫に何を伝え、何を残していけるのか。『原発事故子ども・被災者支援法』があるのに実行されていないので、生活困窮に立たされてしまった。生活保護を受けたくても、障がいのある子どもの移動のために車が必要だが、車があれば生活保護を受けられない。国が避難者を貧困に追いやっている。生きるための住まいを奪わないでほしい」
 切実な訴えだ。こうした避難者の声を聞こうともせず、裁判に訴えるのである。
 2020年のオリンピックの時に、“日本は見事に原発事故を乗り越えた”“日本の原発ほど安全なものはない”とアピールしようというのである。そのための福島への帰還、そのための再稼働である。実際に安全かどうか、暮らせるのかどうかは関係なしで、事が進められている。再び三度、福島の被害者の苦しみを繰り返させてはならない。福島の現状を、原発事故現場の現状を広く知らせなければならない。
 松本さんは「声を出せる人はまだいい。声も出せないで苦しんでいる人の声を聞いていかなくてはならないと活動しています」と語る。
 住宅支援打ち切りに抗議する。政府は被害者支援、事故の収束に全力を尽くすべきである。 (沢)
  
  
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