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日本新聞2019年1月30日、4297号より
  
福島県双葉町 11歳少女の100ミリシーベルト被ばく伏せた放医研
国の「100ミリシーベルト以上被ばくの子どもは確認していない」は全くの嘘。国の機関が「がん発症増」のデータ隠し、事故の収束遠し
  
 放医研(放射線医学総合研究所)は第五福竜丸がアメリカの水爆実験の灰を被って被ばくし、死者まで出たことで、1957年に設立した国の機関である。東電福島第一原発事故の時には、国によって「緊急被ばく医療体制の中心的機関」と位置付けられた。
 その放医研が事故当時、双葉町の11歳少女が甲状腺に推計100ミリシーベルト程度の被ばくをしたと報告を受けていたことがわかった。国や福島県が発表した資料では、「がんのリスクは100ミリシーベルト未満で検出困難」「チェルノブイリ事故では100ミリシーベルト以上でがん検出」と記されている。国は「100ミリシーベルトの子どもは確認していない」と言ってきた。ところが、2011年5月2日の放医研の対策本部会議で双葉町の11歳少女の甲状腺被ばくが100ミリシーベルト程度と報告されていたのである。このデータは201年3月13〜15日に県職員の放射線技師が測定し、4月に福島滞在中の徳島大の誉田栄一教授と佐瀬講師に伝えた。佐瀬講師が放医研職員に連絡し、会議で報告された。少女は原発が爆発した当時、双葉町で友達と外で遊んでいたというのである。一緒に遊んでいた友達はどうなったのか。
 政府は2011年3月下旬に15歳以下の子どもの被ばく線量を測定し、すべて100ミリシーベルトの基準を下回ったと発表している。しかし、対象は原発の30キロ圏外のしかも1080人だけだったのである。この少女も含めて、最も被ばくしたと思われる30キロ圏内の子ども達は測定されていない。対策会議で出されても問題にもしない。放医研は「精密に検討しておらず、公表していない」と平然と言い放っているが、検討しないことが大問題だ。
 一事が万事で、いかにして被害を最小限にするかを考えるのではなく、いかにして事故を過少にみせかけるか、という政府の姿勢が浮き彫りにされる。
  
放射性物質汚染問題を隠し続ける国の犯罪
 原発事故から8年が過ぎ去ろうとしているが、政府は事実を隠し続けている。事故当時も、放射性物質拡散の正しい情報を知らせず、迅速な避難指示も出さなかった。浪江町町民は高線量を知らず同町津島地区に避難し、二次被ばくした。原発から40キロ離れている飯舘村も風の向きで高線量となったが知らされず、住民は被ばくさせられた。長崎から派遣された山下健康アドバイザーの「子どもも帰ってきても大丈夫」という言葉に帰還した子ども達も被ばくした。飯舘村や葛尾村など、高線量でありながら事故から1カ月も経ってから避難指示が出た地域もある。
 安倍首相はオリンピックを誘致するために「放射性物質は完全にブロックされた」などと、世界に大嘘を発信した。東京都内にもいまだに高線量のホットスポットがあるのに、オリンピックができるのかという批判の声もあがっている。この一時だけでも首相をすぐさま辞めなければならない。そして今、「20ミリシーベルトまでは大丈夫」と、高線量の地に住民を帰還させている。支援を打ち切っての帰還政策は、非人道的であり許されない。
 政府は放射性物質汚染のデータ隠しをやめ、事実を知らせるべきである。これ以上放射性物質を拡散させるのではなく、チェルノブイリ事故で石棺で覆ったように、閉じ込める対策を講じるべきである。
 自国民の命をどうやったら守れるかを第一にした時に、やるべきことは明らかになってくる。 (沢)
  
  
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