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日本新聞2019年7月17日、4321号より
  
ハンセン病家族訴訟 国控訴せず、早期補償を
遺伝でもない、感染も薬で防げるのに隔離政策、差別政策により患者と共に家族も被害を受けた。政府は家族への謝罪、補償を早急に
  
 6月28日、熊本地裁でハンセン病家族国家賠償請求訴訟判決で、
・ハンセン病患者の隔離政策により、家族も深刻な差別被害を受けた
・国が1960年時点で隔離政策を止めなかったのは違法。1996年まで、らい予防法を廃止しなかったのも違法
・賠償請求権は時効で消滅していない
・国は原告541人に約3億7675万円を支払えと決定した。
 これに対して7月12日、安倍首相は「政府として深く反省し、心からお詫び申し上げる」と談話を発表し、国として控訴しないとした。熊本地裁判決も、国の控訴しないという方針も全く当然のことである。
 ハンセン病家族訴訟の原告は561人だが、20人が請求を棄却されている。原告側の弁護士は「棄却された20人を含む被害者全員について、一括で一律に被害回復するための枠組みを設けてほしい」と訴えている。原告団の林団長は「一つの幕が開く時がきた。これからもっと具体的な補償、啓発のあり方を求めていきたい」と述べた。原告は口々に「首相は直接会って謝罪してほしい」と訴えた。
  
誤った隔離政策で差別され家族離散
 ハンセン病は、らい菌が原因で起きる感染症だが、感染力は非常に弱い。重症化すると顔や手足が変形することも差別につながった。国は1907年に隔離政策を始めた。1940年に特効薬ができて、ハンセン病は治る病気となった。そして治療すれば感染することがないことも明らかになった。にもかかわらず、国は1996年のらい予防法廃止まで、隔離政策を続けたのである。
 この隔離政策によって、ハンセン病は恐ろしい病気のように言われ、家族も差別の目にさらされた。「村八分」にされたり、就学や就労を拒否されたり、結婚差別、進路の選択に際しても差別された。ハンセン病だった父親が「親がハンセン病だということは終生隠し続けろ」と言ったという。両親と姉2人が患者だった人は、8歳の時に家族5人で暮らせるようになったが、差別の中で、両親は相次いで自殺してしまったという。患者も家族もいわれない差別の中で、筆舌に尽くしがたい無念な思いをさせられたのである。その人生はどんなに手を尽くしても、取り戻すことはできない。政府内に“控訴せず判決を確定することはできない”という意見が強かったというが、とんでもないことである。誤った政策によって、差別され、人生まで奪われた人たちがいるのに、政府として反省し、謝罪し、補償するのは当たり前のことである。
 “無知は差別を生む”という言葉はもっともである。差別社会では働く者同士がバカにし合い、憎しみ合わされる。身近な者同士憎み合っていては、社会の理不尽や苦しみの仕掛人が見えない。真実を知らないで、身近な者を敵と思わせる。これが差別社会の本質である。
 真実は何なのか、私たちは知る権利があるし、知らなければならない。首相は政府の政策によって苦しめられ続けてきた患者や家族に会って、心から謝罪すべきである。そして早急に補償すべきである。 (沢)
  
  
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