緑の党
 Green Party

 
〒170-0011
東京都豊島区池袋本町2-6-3
TEL 03-3981-3701
FAX 03-3981-7530
 


 
 毎週水曜日発行
 1ヶ月:500円
 3ヶ月:1500円
 半 年:3000円
 1 年:6000円
 
日本新聞社 〒111-0032 東京都台東区浅草6-42-12
電話 03-3874-0576
 
みずほ銀行雷門支店 普通1290956
日本新聞社 小田桐朋子
振替口座 00170-0-355408
 
日本新聞2020年5月13日、4364号より
  
イージス・アショア 政府、住民の反対で秋田・新屋配備断念
イージス・アショアは日本のどこにもいらない。政府は軍備増強に金を使うのではなく、緊急事態宣言で財政ひっ迫の国民にこそ補償を
  
 政府は陸上配備型迎撃ミサイル「イージス・アショア」の秋田県・陸自新屋演習場への配備を断念し、新たな候補地を、秋田県を軸に再選定するとした。5月7日、佐竹・秋田県知事は「防衛省からの連絡は全くない。ますます不信感がわく」と語っている。当然である。
 政府は「イージス艦だけでは防衛体制は足りない」と、秋田県と山口県をイージス・アショア配備の候補地とした。2基で5000憶円は下らない巨額を投じるというのである。「北朝鮮からのミサイルを迎撃するため」と言うが、「北朝鮮」を起点とすると、秋田の先にはハワイ、山口の先にはグアムがある。これは偶然だろうか。ハワイやグアムの米軍基地がねらわれた時のための配備と考えられるではないか。
 イージス・アショアの配備が今、必要な情勢にあるのか。専守防衛を逸脱し、憲法違反は明らかである。
  
新屋演習場周辺の住民の闘いの勝利
 政府は「新屋はこじれたから仕方ない」と言っている。ずさんな調査結果や説明会で防衛省の職員が居眠りしたことを指している。しかし、それが一番の問題ではない。
 イージス・アショアの危険性は看過できないものがある。新屋演習場が隣接する勝平地区には約5400世帯1万3000人が住む。最も近い秋田商業高校の正面玄関から演習場のフェンスまで200メートル足らず。小学校、中学校も近い。半径3キロ圏内には秋田県庁、秋田市役所もある。
 イージス・アショアは24時間レーダーが運用される。その電磁波で、秋田空港離発着の航空機やドクターヘリの飛行、防災無線やテレビの受信にも支障をきたす恐れがある。電磁波による周辺住民の健康被害も懸念される。そしてイージス・アショアは攻撃対象にされる可能性が高い。
 こうしたことから、住民の反対運動が高まった。保守の牙城と言われていた秋田で、昨年7月の参院選で、自民候補はイージス・アショアについて語らず、安倍首相や菅官房長官、小泉環境大臣も秋田入りし、力を入れたが落選したのである。秋田県各地の市町村で、イージス・アショア反対の決議があがり、請願が採択された。秋田県民の民意は「イージス・アショアなどいらない」である。
 1945年8月14日深夜から15日にかけて、秋田市土崎の旧日本石油秋田製油所が、米軍の標的とされ、空襲で死者250人以上、負傷者200人以上という記録がある。最後の空襲で、秋田県で唯一の大規模空襲があった。こうした経験から、二度と戦争をしてはならない、戦争に関わるものは絶対に受け入れないという、強い思いがあるのだ。今年2月には秋田県議会、市議会に、それぞれ4万筆を超える反対署名を提出している。
 このような闘いが政府に新屋断念の結論を出させたのである。
 もう一つの候補地とされている山口県の陸自むつみ演習場配備も、政府は断念すべきである。隣接する阿武町の花田町長は自民党議員だが、「私は党の利益のために町長をやっているのではない。町民の安全を第一に考える」と立場を明確にしている。今回の新屋断念を受けて「住民までの距離を考慮に入れて撤回したなら、むつみ演習場近くにも住宅はある。同じ考え方で撤回するしかない」と語っている。
 危険なイージス・アショアは日本のどこにもいらない。政府は新型コロナウイルス感染の危険に日本全国がされされ、終息の見通しも立たない今、何よりも命や暮らしを守ることを第一に、迅速に対策を講じなければならない。 (沢)
  
  
  日本新聞のページへ
  H O M E へ