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日本新聞2020年7月1日、4371号より
  
福島原発事故 九州避難者訴訟で国の責任認めず
九州4県に避難した18世帯53人の訴え。原発推進政策が引き起こした原発事故、被害者の苦しみは今も続く。平気で除染土再利用の東電
  
 6月24日、福岡地裁で「福島原発事故 九州避難者訴訟」の判決が下された。九州に避難した18世帯53人が原告で、計3億円の損害賠償を求めた訴訟である。福岡地裁は、東電に7世帯24人に対し計約490万円の賠償を命じたものの、国への請求は棄却した。
 国の主張は原告が避難指示区域外であることを理由に、「避難には相当性がない」としていた。福岡地裁は国の主張を取り入れたものだ。しかし、国が危険な原発を推進する政策を変えなかったこと、東電に対する津波対策などの適切な指導をしていなかったこと、事故が起きてからの安全対策の問題点、被害者への万全の補償を東電にやらせていないことなど、国の責任は重く、逃れようもない。しかし、福岡地裁判決は国の責任を認めなかった。
 東電は「原告らへの放射線の影響は受忍限度を超えるものではない」と平然と言い放っている。事故を起こした加害企業がよくもこのようなことが言えるものだ。反省も誠意も全く見られない。なぜ「受忍限度を超えない」などと言えるのか。放射線量には閾値がない。低線量だからと言って、安全だなどとは言えない。しかも原発事故で実際に放射性物質が放出されたのに、「受忍限度内だ」という根拠は何か。全く無責任である。既に倒産していなければならない企業なのに、国が支援し、廃炉作業でも儲けているのである。  
原発事故被害者の苦しみは続いている
 東電福島原発事故から9年が過ぎ去ったが、被害者の暮らしは戻らず、先の見通しも立たない。
 全町避難となった浪江町の方は「地震の翌日、白い防護服と防毒マスクをした人が来て、“逃げてくれ、危ないから”と言った。何が危ないか聞くと“空気だ”と言った。それから3日経ってから浪江町の町民2万1500人が避難した。避難する前にスクリーニング検査した。測定器の針が振りきれた。上着を脱いで中の服は1時間あたり8マイクロシーベルトだから大丈夫だと言われた。福島を出ると、普通の生活があって、自分たちは普通の生活を奪われたのにどうしてなのかと涙が出た」と話している。ひだんれん共同代表の武藤類子さんは「避難は人生そのものを置いてくることだ」と語っている。
 飯舘村の酪農家だった長谷川健一さんは次のように語っている。
 −飯舘村の主要道路である県道12号線沿いは2019年12月18日に1平方メートルあたり21万4000ベクレルあった。今年2月1日時点で、飯舘村の居住率は5465人中1400人で25.6%。実際は福島市に本宅があって飯舘村はセカンドハウス、夜には福島に戻る人も多い。村では若い人に向けて、給食費、制服など全部タダと呼びこむ。立派な運動場があるが、飯舘村の子ども達は使わない。部活もできない。原発はすべてのものを奪った。被害者はオリンピックの邪魔、もう存在しないものとされる−<br>  福島の漁業者は、「福島の水揚げ量は震災前の15.2%。毎回、全品種測定して、放射性物質は検出されない。それでも売れない。シラウオは1キログラム3000〜5000円、福島のは600円。先が見えないから、漁師になってくれと言えない。後継者の問題は深刻だ。海を守るのは漁業者だ」と語っている。<br>  被害者は今も無念な思いをかみしめている。政府は何もかも失った被害者に寄り添った対策を講じるべきである。これ以上の人災に歯止めをかけなくてはならない。 (沢)
  
  
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