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日本新聞2020年10月7日、4385号より
  
東電福島第一原発事故 生業訴訟で国の責任認める高裁判決
原発訴訟初の高裁判決で、原発推進・規制当局の役割果たさぬ国の責任に言及。賠償範囲広げ賠償額倍増。国と東電は判決を受け入れよ
  
 9月30日、仙台高裁で生業訴訟の控訴審判決が下された。生業訴訟とは、東電福島第一原発事故で被害を受けた福島県内、近隣県に住んでいた住民約3650人が、国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟である。仙台高裁判決は、国は東電と同様に責任を負うべきだとし、一審では対象外にされた福島県会津地方や宮城県丸森町、栃木県の原告にも賠償を広げ、約3550人に賠償を認めた。賠償額は一審の約5億円から約10億1000万円に倍増。一審福島地裁判決が、国の責任は東電の半分にとどまるとしたのに対し、高裁は東電と同様の責任があるとした。政府機関が2002年に公表した地震予測「長期評価」に基づき、国と東電がすみやかに津波地震の想定をすれば、2002年末までに巨大津波を予見でき、防潮堤の設置などで事故を防げたと指摘している。そして、国は現政権限を行使し、東電に津波回避の措置を取るよう指導する責任があったのに、東電の経済的負担を恐れた。東電が防潮堤を造るなどによる経済的負担を避けるために、「長期評価の信頼性に疑いがある」と報告したことに対して、高裁は「不誠実ともいえる東電の報告を国が唯々諾々と受け入れ、規制当局に期待される役割を果たさなかった」と断じている。国が原発推進政策をとり、福島第一原発の設置を許可してきたのだから、東電と共に、損害全体に対する賠償の責任があると、高裁判決は明確に指摘した。
 これまで国は“事故は防げなかった”と主張してきたが、高裁判決は明確にこれを退けた。国の責任を問う原発訴訟で、13地裁で判決が出され、そのうち6地裁が国の責任を認めていない。今回の仙台高裁判決は、今後の判決にも大きな影響を与えるものと考えられる。
  
被災地を視察し判断した高裁裁判官
 今回の画期的な判決は原告の切実な訴え、弁護団による真摯な取り組みと同時に、高裁裁判官による被災者の実際をしっかり調査する姿勢があった。昨年5月、高裁裁判官は被災地を視察し、避難の生活実態を見、原告の話に耳を傾けたのである。机上の空論ではなく、被害者がどのような境遇にあり、どのような思いをして暮らしているのかから判断するのは、司法の基本であるべきだ。こうした基本姿勢が貫かれているから、正しい判断がなされたのだと思う。
 東電福島第一原発事故という、大事故を起こし、莫大な被害を引き起こし、東電はとっくの昔に倒産してしかるべきだが、国が原発推進策を変えず、東電を支え続けている。原子力規制委員会は、東電が申請した柏崎刈羽原発の再稼働を実質的に認める暴挙に出た。これに対して周辺自治体・住民の反対運動が繰り広げられている。事故を起こした東電が、事故の収束をかたって儲けている、こんな理不尽は許されない。
 戦い続けてきて今、「国と東電に完全勝利した」喜ぶ原告の皆さん。国と東電は高裁判決を受け入れ、二度とこのような事故を起こさないためにどうすsるかを考えなくてはならない。原発推進をやめ、持続可能な自然エネルギーへの転換に大きく舵を切る時である。 (沢)
  
  
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