緑の党
 Green Party

 
〒170-0011
東京都豊島区池袋本町2-6-3
TEL 03-3981-3701
FAX 03-3981-7530
 


 
 毎週水曜日発行
 1ヶ月:500円
 3ヶ月:1500円
 半 年:3000円
 1 年:6000円
 
日本新聞社 〒111-0032 東京都台東区浅草6-42-12
電話 03-3874-0576
 
みずほ銀行雷門支店 普通1290956
日本新聞社 小田桐朋子
振替口座 00170-0-355408
 
日本新聞2021年4月14日、4411号より
  
監視強め権利奪うデジタル庁法案は廃案に
5法案・63本の束ね法案をわずか27時間の審議で衆院通過の暴挙。デジタル庁トップは内閣総理大臣、国家による市民監視強化の危険
  
 6日、デジタル改革関連法案が衆院本会議で可決し、参院に移された。成立すれば、内閣総理大臣がトップのデジタル庁が9月1日に発足する。5法案・63本という膨大な内容を一括審議するという無謀なもので、内閣委員会での質疑の各会派への割り当て時間はわずか27時間。十分な審議もせず、与党の賛成多数で通してしまったのだ。
 この暴挙に対して、「デジタル改革監視法案に反対する法律家ネットワーク」は、緊急声明を出した。
 次の3点について抗議した。
1、個人情報の保護、同意原則、自己情報のコントロール権を明記すべきことが前提。今法案はその点で著しく不足、むしろ後退。自分がいかなる情報を公権力に握られているか、それがどう利用されていくかについて、知る権利をしっかり保障することが前提でなければならない。
2、国家、とりわけ警察による市民監視を強める。監視国家を一層促進してしまう恐れが強い。
3、デジタル庁、内閣総理大臣に莫大な権限を与える。そのシステムが審議されていない。IT企業などとの癒着の温床となる。システムを標準化していくという名の下に、地方自治が侵害されていく。
 いずれも重要な問題点である。
 三宅弘弁護士は、個人情報保護、プライバシー権、知る権利の観点から、今回の法案の結果を指摘した。「デジタル庁設置で、個人データが政府の各省庁と自治体の民間部分が一体の共通仕様のものとして情報が流れるシステムになる。これまでは別扱いだった。監視社会化していく。立憲民主党の“個人の情報の取り扱いについて自ら決定する権利など求めた修正案”も否決された。政府は全部の情報を握るが、我々はどんな情報が握られているか分からない」と述べた上で、三宅弁護士は個人情報保護の観点から
・命令権限、相当の理由とか特別の理由で情報が流れることを規制すること
・自分の情報を適切に取り扱ってもらう権利、自己情報コントロール権を明記すること
の重要性を訴えた。何より市民の権利を守らなければならないと強調した。 
  
監視国家化に向かう危険
 海渡雄一弁護士は、デジタル庁の危険な本質について指摘した。
「デジタル庁のトップは内閣総理大臣。デジタル庁長官、副長官など物々しい構図。500人が働く役所で、そのうち100人くらいが民間から。デジタル庁の職務に“内閣を助ける業務”が入っている。他の省庁に対して勧告する。普通、勧告には大した効力はないが、デジタル庁の勧告には応じなければならない。言うことを聞かなければ、内閣総理大臣に上申し、内閣総理大臣から命令が出される。他の省庁に君臨する組織になっていく可能性がある。情報収取の相当性の判断、第三者提供、目的外利用などについて厳しく規制する決まりがなければならない」と訴えた。
 デジタル庁という響きからは、あまり危険な印象はない。しかし中味は簡単に個人情報が把握される。トップで莫大な権限を握るのは内閣総理大臣。私たちは情報を握られて監視され、知る権利、守られるべき人権を奪われていく。このような危険なデジタル改革関連法案を廃案に追いこむため、抗議の声をあげていこう。 (沢)
  
    
  日本新聞のページへ
  H O M E へ