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日本新聞2021年6月9日、4419号より
  
コロナ禍に高齢者医療費2倍化法成立の暴挙
医療費倍化で、現役世代の負担軽減は月わずか30円!高齢者は窓口負担が年2万円以上増。公費負担は年1140億円減。公費削減ねらいの悪法
  
 6月4日、一定の収入のある75歳以上の医療費窓口負担を、1割から2割に倍化する医療制度改革関連法が、衆院本会議で強行可決、成立となった。来年10月から実施される。「一定の収入のある」と言って、政府は応能負担を強調する。一定の収入と言うが、単身で年収200万円以上、夫婦で320万円以上であり、決して裕福な世帯ではない。医療費が一気に倍になってしまったら、即、生活に支障をきたす。約370万人が対象となる。すでに3割負担になっている人を含めると、75歳以上の3人に1人が2割以上の負担になる。
 医療費が倍になれば、今までより受診を控える人が出てくるだろう。政府はそれが医療費倍化による受診抑制で医療給付費が1050億円減ると評価している。しかし医療費の負担が重いからと、必要な通院や薬を減らすことは、高齢者にとって病状を悪化させることになるのは目に見えている。特に今、新型コロナウイルスの感染拡大が続いている時に、高齢者の医療費を倍にする国は日本以外には考えられない。実に冷たい政治である。
 政府は“現役世代の負担軽減のため”と言うが、今回の高齢者医療費倍化で、現役世代は一体いくら負担軽減になったのか。実に、月に約30円の負担軽減にすぎないのである。一方、公費負担額は年1140億円減るのである。そして高齢者は平均して、年約2万6000円も負担が増える。“現役世代の負担軽減”と言って、まるでいい法案のようにして、結局、公費負担を削ることがねらいだったのだ。
 公助をどんどん削り、自助できない人は切り捨てる、これが菅政権の方針である。
 今回の医療費倍化法に先立って、5月21日、病床削減・病院統廃合を推進する医療法「改正」法が衆院本会議で可決・成立となっている。今、コロナ禍で病床が足りなくて大変なのも、政府による病床削減、公立病院削減の結果である。現場は悲鳴をあげているのに、今また病床削減・病院統廃合推進法を決めるとはどういうことか。命を脅かし、医療従事者をますます追いつめる悪法だ。病床を削減すれば給付金を支給する。対象は稼働病床の10%以上削減する場合としている。給付金の財源は消費税財源195億円だというのだ。消費税増税は社会保障充実のためだと言ってきたが、福祉切り捨てのために消費税を使うというのだから、全くのペテンだ。さらに、医師不足を補うとして、医師の医療業務を検査技師や救急救命士に担わせることも決めている。医師養成数は日本はOECD諸国(経済協力開発機構・38ヶ国)中、最低数だ。医師が足りないなら養成すべきなのに、安易な危険な代替策でしのごうとする。これでは命は守れない。
 高齢者の医療費は1973年1月から無料となった。田中角栄首相(当時)はこの年を福祉元年とした。それ以前の1969年に、東京都と秋田県で無料化され、その他の自治体にも広がっていた。
 1983年には老人保健法が施行され、外来1カ月400円、入院1日300円となり、徐々に引き上げられた。2002年10月には高齢者の医療費を1割負担にし、2008年からは75歳以上の高齢者を後期高齢者とし、医療制度も新設した。
 高齢者の医療費は公費で保障すべきである。公費の負担割合を戻して、医療費無料化を実現すべきである。 (沢)
  
    
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