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日本新聞2021年7月28日、4426号より
  
ユネスコ世界遺産委 軍艦島で三度目の日本非難決議
軍艦島での強制労働の事実を否定する映像など、実際をねじ曲げる展示多数。日本の侵略戦争の加害の歴史認め、アジアの国々と連帯を
  
 7月22日、ユネスコ世界遺産委員会は、2015年に世界文化遺産に登録された軍艦島(長崎県・端島)について強制労働などの説明をするよう求める決議を全会一致で採択した。
 今回が3度目の決議である。最初の決議は2015年7月の登録時である。朝鮮人の強制労働などの歴史の全体像が理解できるような説明をするよう求めた。これに対して日本は「意思に反して連れてこられ、厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮半島出身者らがいたことなどを理解できるような措置を講じる」と明言している。しかし、何の改善もしていない。そのため、2018年にも15年決議を履行するよう要求する決議が上げられた。ところが日本政府による是正措置はなく、今回の決議となった。世界遺産委は「強い遺憾の意」を表明し、忠実な履行を促す決議をあげたのである。
 これに対し軍艦島などの遺産を展示している「産業遺産情報センター」のセンター長は「決議を真摯に受け止め、今後も誠実に履行する」と、これまでもきちんとやってきたと開き直っている。加藤官房長官も「我が国はこれまでの世界遺産委員会における決議、勧告を真摯に受け止め、約束した措置を含め、誠実に実行して履行してきた」と述べている。いずれも指摘された問題点を認めない姿勢である。
 軍艦島を含む「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」23か所の世界文化遺産登録については、韓国から強い反対があった。23か所のうち7か所で朝鮮人強制労働が行われたからだ。日本と韓国の話し合いも行われ、世界遺産委から「強制労働などの事実も負の世界遺産」と言われ、韓国側も譲歩し、世界遺産登録となった経過がある。ところが実際の展示は、「元島民」の映像として、「強制労働なんてなかったよ。いろいろ面倒見て一緒にやってたよ」といったたぐいのものが流されている。
 今年6月、世界遺産委が情報センターに現地視察に訪れ、報告書に「朝鮮半島出身者が意思に反して連れてこられ労働を強いられたと認識するのは難しいという強い印象が残った」と記している。
 
日本政府は加害の歴史を認め謝罪を
 特に問題なのは長崎県の端島(軍艦島)である。1944年の時点で、この島の海底炭鉱では500〜800人の朝鮮人が強制労働させられていた。1925年〜1945までに死亡した朝鮮人は122人以上いるという。過酷な労働から逃れるために冷たい荒海に飛び込んで波にのまれた人も多い。
 日本はこうした負の歴史をなかったことにしようとしている。これは軍艦島のことだけではない。アジアの国々に対する侵略戦争での虐殺、植民地支配、「慰安婦」問題など、日本はありとあらゆる蛮行をはたらいた。
 日本政府が認めようが認めまいが、事実は消すことはできない。事実をねじ曲げようとするのではなく、直視し、二度とこうした歴史を繰り返さないことが大事なことである。そうでなければ日本は国際社会からはじき出されてしまうだろう。
 強制労働で命を奪われた朝鮮人の姿がそこになければ、偽りの展示であり、歴史の偽造である。
 加害の歴史を消すことはできない。日本政府は歴史の事実と真摯に向き合い、アジアの国々に謝罪することが、戦後の日本の第一歩となる。 (沢)
  
    
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