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日本新聞2021年10月13日、4436号より
  
外国人労働者の人権を保障する制度確立を
ウィシュマさん死亡事件は氷山の一角、浮き彫りにされた人権侵害の入管制度。労働搾取、人権侵害をやめ、外国人労働者を尊重すべき
  
 今年3月、スリランカ人の女性ウィシュマ・サンダマリさんが名古屋出入国管理局(入管)で死亡した。33歳の若さだった。収容されてから5か月後の1月中旬、ウィシュマさんは全身のしびれを訴えた。体重も激減し、ウィシュマさんは「仮放免」を求めたが認められなかった。2月5日、医師は点滴、入院の必要性をカルテに記録しているが入管側は「指示は受けていない」とつっぱねている。しかし首も座らないほど衰弱したウィシュマさんを見ながら入管が何もしなかった結果、3月6日、ウィシュマさんは亡くなってしまったのである。
 遺族は国を訴える方針だ。
 ウィシュマさんの事件は氷山の一角であり、外国人労働者で犠牲になった例はほかにもある。
 2019年には長期収容中のナイジェリア男性がハンガーストライキ中に餓死する事件が起きている。
 外国人労働者の中には、祖国から迫害を逃れてきた人や、日本人と結婚して帰国できない人もいる。
 難民設定を求めたスリランカ出身の男性2人が、異議申し立て棄却を知らされた翌日に強制送還され、国を訴えた訴訟で、東京高裁は国に60万円の賠償を求めた。国は上告を断念した。ウィシュマさんの事件で、入管の非人道性が明らかになり、世論の非難が高まっている中で、初めて賠償が認められたのである。
  
外国人労働者への人権無視で、国際社会から非難される日本
 厚労省の発表によると、2020年の外国人労働者の死傷者数は4682人、そのうち死者は30人。毎年、増え続けている。報告されていないケースも多いと思われる。
 外国人労働者は今や日本の貴重な労働力となっている。にもかかわらず、扱いはひどいものだ。国が、難民を受け入れようとせず、「技能実習」の名目で外国人を安い労働力とする制度は何も変わらず、不法就労に追い込まれる。雇い主はその弱みにつけ込み、低賃金で強制労働させ、それが事故にもつながっているのだ。
 ウィシュマさんの事件の後、国会で入管法「改正」案が審議されたが、これは廃案となった。
 この法案は問題だらけだった。
・入管への収容は「最後の手段」なのに、法案は原則として収容を行うもの。
・収容するかどうかは入管のみの権限。裁判所の判断も必要なく、被収容者の救済措置が保証されていない。
・強制送還を一部可能とする例外規定があり、危険。
・子どもとその家族の収容を行わないことを明記すべき。
・収容期間の上限の規定がない。
 国連は外国人労働者に対する日本の人権侵害について、何度も警鐘を鳴らし続けているが、日本政府は「検討する法的義務はない」という不誠実な対応である。
 ウィシュマさんのような事件が二度と繰り返されないように、外国人労働者の人権を保障する法制度の確立を急がなくてはならない。 (沢)
  
    
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