緑の党
 Green Party

 
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    政府は、普天間基地撤去、辺野古移設反対の沖縄の民意に応えよ
 
 民主党が連立政権を組んで5ケ月が過ぎたが、支持率は大幅に後退した。内閣発足(2009.9.16)当時は72%の高支持率であったが、「言論NPO」の調査によると100日たった内閣の評価として、12月24日支持率33%、不支持率41.4%と発表した。2月朝日新聞が行った全国調査でも支持率は37%だった。この支持率の急…落は民主に対する期待が大きく崩れたことを示す。それはコンクリートではなく人を大事にする政治を謳ったが、自民党と何ら変わりない金権腐敗政治に幻滅したことも大きな要因であるが、公約とは名ばかりで、アメリカにきっぱり物を言える政権かというと、実際は、沖縄問題でもアメリカ追髄から何も脱却できないところから、国民の支持を失っているのである。
 
背後で動くアメリカ
 鳩山首相の偽装献金問題と、小沢一郎民主党幹事長の政治資金規正法違反の問題が大きく取りざたされている。小沢自身も特捜部の任意の事情聴取を受けた。自民党以来のこの金権腐敗政治で日本の政治を動かすことはできないのは当然のことであり、それは明らかにされなければならないことである。
 ただ、沖縄問題がひっ迫している中で、なぜこの問題がクローズアップされているのかである。今回の特捜部の指揮を執った東京地検特捜部長佐久間は、80年代在米日本大使館で一等書記官を務めた経歴の持ち主である。特捜部の前身は1947年に米占領軍が検察庁の中に作ったもので、旧日本軍が戦争のために貯蔵していた貴金属や大量の物資を摘発した。それが今日では、アメリカの支配に都合が悪いものを脅したり、排除するために使われている。田中角栄の逮捕も中国にエネルギーを求め、アメリカ依存から脱却しようとしたところから起こった。今、小沢も600人の訪中団を構成して、中国市場に活路を見出そうと訪中した。
 中国とASEAN諸国の自由貿易協定(FTA)が今年の1月から発効し、19億人という世界最大の市場が生まれた。アメリカは、アメリカ抜きで、中国が中心となるアジアのこの巨大市場の自由貿易協定にいら立っている。
 そして民主党が、米軍再編や在日米軍を見直し、アメリカと緊密な対等関係を作る。また、東アジア共同体の構築を目指し、アジア外交を強化するとマニフェストで宣言したことにも決して賛成はしていないのである。
 民主党政権はインド洋沖でのアメリカ艦船への給油を廃止し、アフガンへの支援は、民生支援に限ると言った。そして、普天間基地問題については、5月まで棚上げとした。
 この民主党政権に対して、昨年の12月、都内で行われた日米関係シンポジウムにおいて、アーミテージ元国務副長官は、「皆さんが今夜安心して眠れるのは、米国が日本を守っているからだ」と脅した。主人のアメリカの意に沿うようにやらないと安眠の保証はないというのである。したがって、普天間基地も返還したいなら辺野古への移設を認めて、早くやれということである。
 日米安保と言うのは、本来ならば日本が、条約を解約すると言えば解約できるが、日本は解約どころか、1996年、橋本・クリントン共同宣言(日米安保再定義)と97年のガイドライン見直しで、「日本を守る」「極東を守る」から、中東、中央アジア、世界に至るまでアメリカの作戦に日本が参加することに道を開いた。そして2005年米軍再編で、普天間基地返還の代わりに辺野古への新基地を作ること、米海兵隊8000名がグアムに移転すること、その米軍再編に3兆円の金を日本政府が出すことに合意した。軍事評論家の江畑謙介は「米軍再編」とは、「米軍が必要な時に日本を、太平洋を越えた兵立占補給、部隊展開の前線拠点にしようとしている」と分析していた。この米軍再編を実行するために、アメリカは至る所で日本に恫喝を加えているのである。
 それに対して、ハイチの地震で、民主党は、電光石火のようにアメリカに呼応した。
 南米のハイチでは1月25日マグニチュード7の大地震が襲った。ハイチは南米で黒人がいち早く独立した国であったが、国情が不安定で、アメリカも海兵隊を出動させ、支配した。その後軍事政権が誕生するが反政府勢力が活発になり、武力衝突が起こり、2004年国連PKOハイチ安定化派遣団(軍部隊と警察官約9000名、文民2000名)を派遣させ、今日に至った。アメリカはこの大地震のどさくさに紛れてハイチを再び支配しようと海兵隊7000名を派兵した。そしてさらに増派し、1万6千人規模になるといわれている。そのアメリカの素早い対応に鳩山政権もすぐ呼応した。政府は国会の審議もなく、直ちに支援額63億円と自衛隊のPKO派兵を決め、550名を11月30日までの期間として派兵した。
 確かに、ハイチの地震で被災者は300万人にのぼり、死者は23万人に達し、150万人以上が家を失い、未曾有の災害である。しかし、PKO派兵にあたっては、日本では受け入れ国の同意や、停戦合意などのPKO5原則がある。今回は、停戦合意をしていない。このハイチでは、もともと反政府勢力の鎮圧のためにPKOが発足されていたわけで、自衛隊も武力衝突に直面しないという保障はない。アメリカのハイチ占領に日本も手を貸すということである。PKOでなく災害支援隊でいいのである。
 実際ラテンアメリカ諸国は、米軍の派兵に対して、ベネズエラのチャベス大統領をはじめ、ボリビアのモラレス大統領、ニカラグアのオルテガ大統領は、「自然災害を理由としたハイチ軍事占領だ、ハイチは軍事行動ではなく、人道支援が必要である」と非難した。政府も医療チームを派遣したが、武装鎮圧のPKOではなく、人道支援に徹するべきである。自衛隊の海外派兵は違憲である。
 イラクやアフガンで混迷を深めているオバマは国連主義で、各国を引きずり込もうとしている。そして小沢もまた国連主義である。国連の要請なら自衛隊の派兵をいつでもやる体制である。このハイチ問題で、アメリカの要求に鳩山政権は即答したため、特捜部は小沢逮捕まではしなかったのである。
 
辺野古移設に反対を意思表示した名護市長選
 民主党は、子ども手当、高校授業料無償化、母子加算の復活をはかった。しかし、子ども手当に対して、扶養控除の廃止を行うなど、結局は子どものない家庭では増税になる。暫定税率も廃止すると言ったがやめた。本当に国民のためかというと、一方をよくすれば、一方は犠牲になるというもので、高額所得者や大企業への大胆な増税がなく、大企業優遇政治は変わらないため、結局は、中途半端なものにしかならない。鳩山政権が、人を大事にする政権だとするなら、働く者に職の保障をすることが重要課題であり、労働者を使い捨てにする「労働者派遣法」を全廃するしかない。働く者を大事にしないからトヨタのリコール問題も起きているのである。一時的に公設派遣村をやっても、仕事がなければ、若者も、労働者もどんな将来図も描くことができない。鳩山政権はまず憲法25条の健康で、文化的な最低限の生活を保障する政策を行うことが緊急の課題なのである。それが実行できるのかが問われる。そして、鳩山政権が大きくぶれるのは、アメリカとの関係である。
 民主党は、米軍再編を見直すという。ならば普天間問題でも沖縄の声を聞くべきである。ところが、鳩山政権名護市長選では、24日、辺野古基地移設反対派の稲嶺候補(民主、共産、社民、国民新、沖縄社会大衆、そうそう推薦)が当選した。6期24年続いた自民党を倒した稲嶺新市長は、「私は、辺野古の海に基地を作らせないとの公約を信念を持って貫きたい」と明言した。先の総選挙でも自民の議席はゼロになっていた。この民意に鳩山政権は応えるべきである。
 しかし、アメリカはこの結果に対して、地方選に影響されることなく、国家間の問題だから、「現行計画の履行」を繰り返し、強調している。そして、このアメリカの立場に呼応するかのように、平野博文官房長官は、「(選挙結果は)一つの民意としてあるが、政府がそれを斟酌しなければならないという理由はない」と発言し、5月までに米国との合意の上で移転先を決めるが、地元自治体の合意は必ずしも必要ないとの考え方を示した。
 1.30日比谷野外音楽堂では、100名の沖縄からの代表団を迎えて、「普天間基地撤去、辺野古移設反対」を訴え6000名が集会に集った。沖縄の代表団は「首相は市長選の結果を判断材料にするといったから、沖縄県民は、必死で闘い、辺野古移設反対の意思表示をした。しかし、官房長官の発言は水をかけるもので、ふざけるなと言いたい。」「アメリカの軍隊をいつまでも日本に駐留させる今の社会を変えていく闘いに、沖縄の闘いと連動させて、運動を作り上げてほしい」と呼びかけた。沖縄県民の願いは、普天間の基地撤去、辺野古への移設中止である。これ以上沖縄県民に負担を強いることはできない。本当にアメリカと平等な関係を築くというのであれば、国民が米軍基地の隷属で生きなければならないことから解放することであり、民意に応えることである。
 今年は日韓併合から100年、日米安保体制から50年と節目の年である。日本の敗戦、すなわちアメリカの日本占領からもすでに65年が経つ。日本にはいまだに51,794人の米軍兵力があり、そのうち24,017人が沖縄に駐留している。日本政府が米軍に提供している施設は、85ケ所。面積は309ku。そのうち33ケ所、229kuが沖縄にある。在日米軍基地の75%が沖縄に集中している。そして沖縄の県面積の11%を米軍基地が占めている。
 本土の米軍基地は、旧日本軍の基地が多いが、沖縄では、沖縄戦の後、米軍は住民を収容所に追い込み、その占領期間中に、民間人の土地を力ずくで奪い、本土攻撃のために、滑走路や基地を次々に作った。そのために、現在でも土地の所有者は民間人が多く、政府はアメリカの代わりに地主に61億円の地代を払っている。そして地主のうち一坪反戦地主の闘いなど、米軍に土地を返せと闘いを展開している。
 特に米軍基地が多い沖縄で、軍用機の墜落事故や少女強姦事件、ひき逃げ事件などの事件が後を絶たない。しかし、全く日本には裁く権利がないため、いつも泣き寝入りさせられてきた。米兵が人格破壊の教育を受けているから、狂暴化し、沖縄でもその被害が起き、やむことがないのである。そして、沖縄の基地から、米軍の海兵隊などがイラク、アフガン戦争に参加し、イラク、アフガンの市民を殺害している。米軍基地があるため、日本もまた侵略戦争の加担者となっているのである。戦争をなくすため、そして、少女強姦事件のようにこれ以上の犠牲を生まないためにも、普天間基地撤去、辺野古への移設中止は沖縄県、そして国民の願いである。
 敗戦後65年、アジア諸国と真の友好を築くと同時に、日本が本当の意味でアメリカと対等の関係を築くことが重要である。アジアでは、日米安保があることによって、ビンにふたがされているから安心という説もある。つまり日本が再び暴走することをアメリカが防いでいるというのである。日本が信頼されていないからである。したがって、日本はいかなる理由でも自衛隊の海外派兵を絶対しないことがアジア諸国の信頼をつかむことである。憲法9条を守ることが、真の友好を築くことである。そして、米軍基地を撤去するなかで、対等にアメリカと友好関係を築くことになる。それが日本の独立を達成することである。アメリカの占領のくびきから解放されることがまた、アジアとの真の友好を築いていくことでもある。


 
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