緑の党
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    地球温暖化を叫ぶ狙い
 
 3月25日から始まった欧州連合(EU)首脳会議(加盟27カ国)は、気候変動対策での京都議定書後の枠組み合意をめざす時期を来年末に先送りすることで合意する見通しとなった。欧州は気候温暖化のための温室効果ガスの削減をリードしてきたが、昨年の12月デンマークで開催された第15回国連気候変動枠組み条約締約会議(COP15)は途上国の反発で会議がとん挫した。欧州連合は、この会議で、京都議定書から離脱した米国や京都議定書に加わっていない中国や途上国が主導したことに反発していた。COP15は、1997年の「京都議定書」にかわって、CO2など「温室効果ガス」削減目標を決めるため開かれたものである。
 今や世界は地球温暖化問題が、環境問題の最重要課題となっている。「二酸化炭素が増えれば、地球が温暖化し、海水面が上昇して、島嶼諸国などが水没する、台風など自然災害が多発する」という「地球温暖化」説が繰り返されてきた。
 その温暖化説を支えてきたのが、IPCC (気候変動に関する政府間パネル)である。
 IPCCの2007年の3次評価報告によれば、「世界全体の平均気温が2005年までの100年間で、0.74度上昇したと報告している。そして気温上昇は、人間の活動による温室効果ガスによるものである可能性が高い」と指摘している。また、最も排出量の多い社会シナリオで推移した場合、100年間後の気温は全体で、4.0度上昇すると予測している。一方今後20年間から30年間の努力と投資によって、温暖化の影響を小さくすることが可能であるというのである。
 このIPCCは、政府関係者はもちろんだが、世界有数の科学者が参加して、気候変動の原因や影響について、最新の科学的、技術的、社会的な知見で、評価や助言を行っている国際機関である。国連環境計画(UNEP)や世界気象機関(WMO)が共催する国際機関として、1988年に設立し、三つの作業部会から成り立っている。第一の作業部会は、気候システムや、気候変動の評価、第二の作業部会は気候変動が社会経済や生態系に及ぼす影響の評価、第三部会は温室化ガス削減などの気候変動の環境緩和策の評価をしている。
 1990年のIPCCの第1次評価報告は、温室化ガスが削減されなければ、21世紀末平均気温が、3度上昇し、海水面が30センチメートル上昇すると予測した。そして温室化ガスを60%削減する必要があるとした。
 1995年には、第2次評価報告では、二酸化炭素が温暖化寄与度が最も高いことを確認し、二酸化炭素の大気中濃度を現在の2倍に抑えるとしても、排出量を1990年より抑える必要があるとした。
 これを受けて、京都議定書が1997年作成され、2005年発効となった。京都議定書は、二酸化炭素など6種類の温室効果ガスを先進国全体で削減することを義務づけるとともに、排出量規制取引などの京都メカニズムや森林吸収減の算定なども盛り込んだ。日本6%、米国7%、EU8%、カナダ6%などで、全体として、5.2%の削減を目指した。これに125カ国が批准した。ところが、アメリカは2001年に離脱した。批准した先進国の二酸化炭素排出量が1990年時点の55%以上なければならないため発効されない状態が続いたが、ロシアが2004年に批准し、米国抜きでも排出量が61%を超えたので、2005年に京都議定書は発効したものである。
 
地球は温暖化しているのか
 @アメリカは世界の人口の4%しか占めていないが、二酸化炭素の排出量は25%もあり、京都議定書の削減義務を負う「先進国」の排出量の36.1%を占めている。アメリカは、京都議定書で先進国に義務を強いたところが面白くないのである。1997年アメリカの上院では、地球温暖化に関する協定は、それが先進国と途上国を同等に扱うものでなければ承認しないと決議している。しかし、今もアメリカが途上国の経済侵略をしているのは事実である。アメリカの狙いは中国を参加させ、枠組みに縛ることである。
 Aアメリカでは、火力発電所からの二酸化炭素排出を規制する場合、エネルギー源の石炭から、天然ガスに転換する必要があり、電力料金の上昇を招きアメリカ経済にとって不利益になるから離脱した。
 Bそして、ここが重要な問題である。米国では、「アンチ温暖化署名請願」で2万人を超える科学者や知識人がサインし、京都議定書の批准を拒否するように勧告したという。「人類の出す二酸化炭素、メタン、および他の温室効果ガスが、現在と近未来で大気を破壊的に加熱、あるいは気象を壊すような確たる科学的証拠はない」としたのである。
 世界はそのことについてもっと討論をすべきである。そして、アメリカは、「不都合な真実」を出版し、映画化もし、アカデミー賞やノーベル平和賞を受賞した元副大統領のゴアにそれを向けるべきである。ゴアは、「北極の氷が解けて、海面の水位が6メートル上昇して水没する」などの温暖化論を叫んでいたが、真面目な科学者によって、嘘が暴かれている。
 科学者は、今の「温暖化」は小氷河期からの回復過程だから、「温暖化」になるのはごく当然の地球の現象である。二酸化炭素の濃度が増えたためではない。温室効果ガスの大半は水蒸気であり、二酸化炭素の影響はほとんどないことを明らかにしている。そして、今後、地球は温暖化ではなく、寒冷化に向かっているという。
 そして物理学者の槌田敦さんは、「人間社会は、今、大きなウソに支配されている。『人間が輩出した二酸化炭素の約半分が大気中に留まり、これが原因で気温があがった』という『人為的二酸化炭素温暖化説』を科学者・経済学者を含む多くの人々は信じ切っている。しかし、人間が排出した二酸化炭素は7ppmしか大気中に留まっておらず、また二酸化炭素が原因で温暖化したという証拠は存在せず、さらに理論にも大きな欠陥がある。対し、『気温高が原因で二酸化炭素増は結果である』という事実証拠が新しく発見され、この温暖化論争は大筋終結することとなった」と語っている。つまり、原因は気温高であって、二酸化炭素の濃度が増えたのは結果であるというのである。人為的二酸化炭素温暖化説では、水蒸気が温暖化ガスの主体であることを軽視し、二酸化炭素による温暖化で気温を論ずるという間違いがなされているというのである。
 ところが、その事実が明らかになっても、なお温室効果ガス削減を叫ぶのには、狙いがある。
C アメリカが二酸化炭素などの温室効果ガスが気象を破壊している科学的証拠はないということで、論陣を張ればいいが、オバマ政権になったら、コペンハーゲンのCOP15に参加してきた。そして、米国は先進国が義務を負う京都議定書の原則を放棄して、中国や発展途上国を組み込む排出削減を決めようとした。それに対して、中国や発展途上国は反対し、会議は再び決裂となった。あわてた米日欧政府は、中国など一部の国々と深夜に緊急会議を開き、削減目標はやめて自主目標にすることと、拘束力のある「協定」ではなく、よりよわい「合意」にすることで決着をつけようとしたが、キューバやベネズエラが「一部の国が秘密裏に決めた」として反発し、会議は「合意」にも至らず、「留意」という非常にあいまいなかたちで終わったのである。
 
地球温暖化政策で新たな儲けを狙う日米欧
 今まで先進国は、国内はもちろん、多国籍企業と称して、発展途上国にも進出し、二酸化炭素を大量に排出して儲けてきた。ところが、今度は「環境を守る」と称して、発展途上国の産業を統制し、枠をはめようとしている。しかも、二酸化炭素の対策には、米日欧の機械、技術が必要であり、途上国にそれを売りつけ、再び先進国の従属化に置こうとするものである。
 京都議定書では、先進国の削減目標が決められている。日本は1990年比6%減である。しかし、現実的には、批准国のすべてが国内だけでこの数値を達成することは非常に困難である。そこで国内の削減対策を補完する「柔軟性措置」として市場原理を導入したのが、「排出権取引」制度である。この排出権取引とは、B国が温室効果削減の目標数値に足りなかった場合、目標以上の温室効果ガスの削減に成功したA国から、排出量取引で、不足分を購入できる仕組みを作った。これが「京都メカニズム」と呼ばれるもので、「共同実施」「クリーン開発メカニズム」「排出量取引」「吸収源活動」の4つ仕組みがある。
 「共同実施」とは、先進国で共同して消エネプロジェクトなどを実施して、そこで、得られた温室効果ガスの削減量を取引する仕組みである。クリーン開発メカニズムとは、先進国と途上国と共同して、プロジェクトを実施し、そこで得られる温室効果ガスの削減量を先進国に移転する仕組みである。かたちは省エネ対策と温暖化対策となっているが、新たな先進国による途上国の経済侵略である。だからこの温暖化対策と称して途上国に枠をはめさせる会議に途上国が一斉に抗議しているのである。
 排出量取引とは、各国が排出量を削減するために、先進国間で排出枠を売買する仕組み。吸収活動とは、先進国で植林などの活動を行い、二酸化炭素を吸収するプロジェクトのことである。
 こうしてみると、京都議定書が先進諸国の新たな儲け対策として動いてきたことが明瞭になる。
 今ではトヨタのハイブリット車は欠陥車として世界に汚名を広めてしまったが、ハイブリット車がガソリンをあまり使わなくて済む、環境にやさしい、エコカーとして開発され、その車に対して政府はエコポイントを出して応援した。つまり、古い車から新しい車に買い替えさせるため、自動車業界販売促進に政府が一体となって動き出したのである。そしてそれがまた更なる海外進出、つまり途上国への経済侵略となっていくのである。
 また、地球の温暖化を憂い、地球を守ろうと叫んでいるあの副大統領のゴアは1カ月の電気代が16万円という浪費家である。それを批判され、太陽エネルギーに家を改造したというが、彼の本の中には、「私達のエネルギー源」という項目では、「原子力という選択肢」という章を設けている。彼が言いたいのはまさにそのことなのである。地球温暖化を叫んで、二酸化炭素ではなく「クリーンな原発」が宣伝されているのである。原発は二酸化炭素を出さないというのは明らかな嘘なので、「発電時に二酸化炭素を出さない」としているが、その原発を海外に売りつけるために動き出しているのである。
 昨年の12月、韓国の企業グループがアラブ首長国連邦(UAE)の原子力発電事業のプロジェクトを受注した。その韓国のグル―プには、アメリカの原子力資本ウエスチングハウス(WH)や東芝も入っていた。アメリカは、二酸化炭素削減、地球温暖化防止と言って、石油産油国にも原発を売りこんでいる。アメリカの原発は軽水炉であり、沸騰水型はゼネラルエレクト(GE)が、加圧水型はWHが独占している。直接アメリカが受注しなくても、それらの軽水炉の原発が建設されると、アメリカには自動的に高額の技術特許料が入ってくることになっている。同時にIAEA(国際原子力機関)を使った管理も行われ、アメリカの電力支配がまた自動的にできるようになっている。この韓国企業グループに韓国電力公社、現代建設、三星物産、斗山重工業、WH,東芝で構成されており、フランスのアレバやGE・日立コンソーシアムが争奪戦で敗れた。
 日本の原発メーカーは大きく3つに再編されている。@GE・日立(2007年には日立GEニュークリア・エネジーを設立)。AWH/東芝(2006年に東芝がWHを買収)B三菱重工・アレバ(2007年に中型炉開発のために、合弁会社ATMEAを設立)この3つの連合になっている。三菱重工・三菱電機はWHおよびアレバとの連合になっているので、アメリカはすべてにかかわっている。そして、日本の原発メーカーは今後2020年までに世界の原発の需要を1.5倍に拡大させるというアメリカの戦略の下に進められている。
 それに応えるように経済産業省は、2030年までの新たな「エネルギー基本計画」と称して原案を公表した。それによれば、原発14基新増設し、稼働率を現在の60%から世界最高水準の90%程度にまで引き上げ、ハイブリット車や電気自動車など次世代自動車に転換することを柱とするものである。原発は発電時に二酸化炭素を出さないだけであり、そのほかの過程では二酸化炭素を出し続ける。そして最も困ったことは、一番厄介で、人類を破滅させるに十分な放射能汚染がある。この原発推進をさらに加速化させる鳩山政権は人を大事にするというのは全く口先だけのものであることは明白である。
 地球温暖化防止の下に日米欧など先進国の謀略が隠されているのである。二酸化炭素は森林などに吸収されていくが、放射能は人体をむしばみ、取り返すことができない地球破壊をおこす。それこそが犯罪である。

 
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