緑の党
 Green Party

 
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内閣総理大臣 鳩山由紀夫 殿
文部科学大臣 川端 達夫 殿
 
      朝鮮学校への無償化実施の要請書
 
 日本は7人に1人が貧しく、長引く不況で、学業を断念せざるを得ない子どもたちが増えている中、政府の高等学校の無償化は画期的なことであります。子どもは国の宝であり、21世紀の日本を切り拓いていくために、すべての子どもに等しく学習権が保障されなければなりません。
 ところが、高校無償化に関して、中井拉致問題担当相から、在日朝鮮人の子どもが学ぶ朝鮮学校を対象から外すように川端達夫文部科学相に要請し、政務三役が検討に入り、除外する方向で最終調整していることが報道されました。
 驚きを禁じえません。鳩山政権は、コンクリートより人を大事にする政治、友愛精神を謳っておられました。在日朝鮮人は、かつての日本の侵略戦争によって、多大な犠牲の下、今日の日本に置かれています。拉致問題という外交問題を理由にして、朝鮮人の子どもを差別的扱いをすることは、その精神に背くことであります。また、子どもの権利条約、人種差別撤廃条約および国際人権規約などの国際条約から見ても、朝鮮学校に通う子どもにも等しく、学習権が保障されなければなりません。また、憲法第26条の教育をうける権利や、憲法14条1項平等権からも、日本の私立高校、ならびに他の外国学校と比べ、朝鮮学校に通う子どもだけを差別することは、重大な人権侵害です。
 朝鮮高校は現在10校あり、約2000人の生徒が学んでいます。朝鮮学校では日本の学校制度に合わせ6・3・3・4制にし、民族科目以外は学校教育法第1条が定める日本の高等学校となんら変わりない教育課程を有しています。従って、日本のほぼすべての大学が朝鮮高校卒業生の受験資格を認定し、実際に国公立や私立大にも進学しています。また今年度の全国高校ラグビー選手権大会では、大阪朝鮮再校が全国第3位に輝いています。朝鮮高校が日本社会からも高等学校に準ずるものとして認められ、評価されています。
 しかし、政府はこれまで朝鮮学校への援助をしてこなかったため、朝鮮学校の保護者の負担は莫大であり、学校の教師も少ない給料の中で教育を続けてきました。国際人権規約の自由権(b)規約委員会からも2008年朝鮮学校に対する差別待遇の是正を求められています。同じく税金を払っているにもかかわらず、その差別待遇は未だ是正されず、さらに朝鮮高校への無償化除外では、「すべての意思のある高校生等が安心して勉学に打ち込める社会を築く」「家庭の教育負担を軽減し、子どもの教育の機会均等を確保する」という制度の趣旨に反するものであります。今年の2月24日ジュネーブで行われた国際人権差別撤廃でも政府は、「教育は民族的な差別ではなく、すべての子どもに保障されなければならない」「国際政治を子どもに持ち込まない」と指摘されています。
 日韓併合から100年に当たる節目、鳩山政権が21世紀の新しい時代を切り拓くために、朝鮮学校に対する差別をやめ、朝鮮高校への無償化を実施することを要請します。
 
 2010年 3月8日  
緑の党党首  対馬テツ子
 
 
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