緑の党
 Green Party

 
〒170-0011
東京都豊島区池袋本町2-6-3
TEL 03-3981-3701
FAX 03-3981-7530
 


 
内閣総理大臣 菅 直人殿
文部科学大臣 木義明殿
 
 4月19日、文部科学省は、福島県教育委員会や関係機関に、学校などの校舎・校庭などの利用判断基準を、年間被ばく限度を暫定的に「年20ミリシーベルト」とし、この基準を超える小中学校13校については屋外活動を制限するよう通知した。
 しかし、現在日本の一般人の被ばく基準は年1ミリシーベルトで、この数値は20倍である。しかも1968年には、国際放射線防護委員会(ICRP)は、「学校教育上の18歳までの生徒に対しての学校における放射線防護」について、一般公衆の線量限度の10分の一以下にすべきと勧告している。ところが、文科省の通達には18歳以下の子どもを保護する姿勢がなく、内閣官房参与まで、抗議の辞任をした。年間5.2ミリシーベルトを超えたら、「放射線管理区域」に設定され、人間の立ち入りを制限するように法律で定められている。20ミリシーベルトは、「放射線業務従事者」の限度量である。このことを鑑みれば、この通達は非人道的で30万人の福島の子どもの命を守るものではない。すでに福島県の放射線調査によれば、調査対象の学校の実に75.9%が「放射線管理区域」レベルの汚染に曝され、25.4%が「個別被ばく管理」が必要なレベルの放射線に達しているという。刻一刻福島の子どもの被ばく線量は増え、政府の対応の遅れは取り返しのつかないことになる。
 アメリカの民間組織である「社会的責任のための医師の会」は、「年間20ミリシーベルトは、子どもの発がんリスクを200人に一人増加させ、このレベルでの被ばくが2年間続く場合、子どものリスクは100人に一人となる」「子どもへの放射線許容量を年間20ミリシーベルトに引き上げたのは不当なことだ」と日本政府を批判し、「子どもの発がんリスクを高めるもので、このレベルの被ばくを安全とみなすことはできない」との声明を5月2日発表した。政府は、国内外とりわけ被災地福島の「子どもを守って下さい」という悲痛な訴えに耳を傾け、直ちに撤回すべきである。
 また、原発事故がまだ収束していない現状では、福島の「放射線管理区域」や「個別被ばく管理区域」の子どもたちは直ちに疎開させるべきである。東京に避難した福島の子どもが学校で「放射能がうつるから学校に来るな」と言われ、「絶対に学校に行かない」となり、屋内退避の福島に戻った家族があった。国策で原発政策を推進した結果、地元は地震、津波の他原発事故という人災に直面し、今も放射能汚染という命の危険に曝されている。しかも政府や学校の正しい教育が行われていない結果、避難先でも理不尽な差別の中で大変苦しんでいる。政府は、子どもや胎児の命を守ることを最優先にし、子どもを守る正しい国民教育と施策をしない限り、子どもの命は守られない。
 福島の子どもを放射能から守るために政府に下記のことを要求する。
 
1.子どもに対する「年間20ミリシーベルト」の基準を直ちに撤回し、1ミリシーベルトの基準を維持し、放射線調査を継続すること。
2.内部被ばくを考慮に入れること。
3.子どもを放射能から守るための有効な措置を政府の責任で実施し、除染、自主避難・疎開などの取り組みを支援すること。

 
 2011年5月11日
 
 
〒170−0011
東京都豊島区池袋本町2−6−3
 緑の党 党首  對馬テツ子 
 
 
  要請書のページへ
  H O M E へ