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2024.01.14
党の主張・声明
能登半島地震被災者に緊急支援を呼びかけます!三菱UFJ銀行 西池袋支店 普通 0153958 緑の党 災害対策本部 代表 對馬テツ子
能登半島地震被災者に緊急支援を呼びかけます!
1月1日午前4時10分石川県能登地方を震源とする大地震が起きました。震源の深さは16キロ、マグニチュードは推定7.6。この地震で津波も発生。輪島市では4メートル隆起し、左に1.2メートルずれる地殻変動が起きています。今なお余震が続き、被害は甚大です。1月14日時点で死者は221人に及び、安否不明者は24人です。一時約3万4千人が避難した体育館や集会所などの「一時避難所」には、今も1万9千人が身を寄せています。犠牲になられた方々に心から哀悼の意をささげ、被災された方々に謹んでお見舞いを申し上げます。生活環境の悪化による災害関連死を防ぐために、ホテルや旅館、あるいは仮設住宅の設置など、「2次避難所」への対策が急務です。住宅被害は1万2443棟に及び、輪島市や珠洲市の被害が多く、いまだ全容が不明です。また、珠洲市、能登町の15地区の計490人が孤立状態にあります。また、石川、富山両県では、5万6千戸が断水し、早急な復旧が求められています。
能登半島地震に対する救援を心より訴えます。
振込先
三菱UFJ銀行 西池袋支店 普通 0153958
緑の党 災害対策本部 代表 對馬テツ子
2024年1月14日 -
2023.08.23
党の主張・声明
放射能汚染水の海洋放出の中止を求める声明
岸田首相は、「福島県復興の前提に福島第一原発の廃炉があり、廃炉の前提に処理水の処分がある」として、その汚染水の海洋放出を8月24日に行うことを関係閣僚会議で決定した。しかし、30年以上に及ぶ汚染水の放出は世界の海を汚し、二次災害を生み出すものだ。反対の声があるにもかかわらず強行する海洋放出は即刻中止することを求める。
政府は、国際原子力機関(IAEA)の「国際的な安全基準に合致する」「人および環境に与える放射線の影響は無視できる」という報告書をお墨付きとして、海洋放出を強行している。しかし、原発事故で溶け落ちた核燃料を冷やした高濃度汚染水は、「多核種除去設備ALPS」で処理してもトリチウムなど除去できない放射性物質を含む。またトリチムのほかにもセシウム・ストロンチウムなど62核種の基準値越えの放射性物質を含む汚染水が大量にある。放射性物質がある限り、被ばくを伴う。海洋放出はどんなに薄めても放射性物質を海に垂れ流すことであり、食物連鎖を通じて健康に被害をもたらす明らかな環境汚染である。世界最悪の原発事故を起こした汚染水を海洋に放出するのは世界初であり、全く無謀なことである。断じて認めるわけにいかない。これは風評被害ではなく、放射能の二次災害である。
事故前は、年間2兆ベクレルのトリチウムを海洋放出していた。現存の汚染水のトリチウムは860兆ベクレルである。年間22兆ベクレルを放出する予定である。しかし、海洋放出はコスト削減になるからと言って行うべきではない。二次災害を防ぐために、放射性物質を閉じ込めるべきである。政府は、石油備蓄で使われている大型タンクの増設やトリチウムのモルタル固化などの代替え案を採用すべきである。
現在の汚染水の総量134万トンは、タンク約1000基に保管されている。東電によると、2023年に放出する汚染水は、3万1200トン、約30基分であるが、毎日約100トンの汚染水が新たに発生しているので、実質減るのは約1万2200トン、約10基分、全体の1%に過ぎない。東電は、「放出量を徐々に増やして、2051年までに、保管タンクゼロにできる」としているが、石棺や地下水などを遮蔽する措置を抜本的に取らない限り、汚染水の終わりが見えない。50年もかかると推測する専門家もいる。345億円をかけ、現在も毎年の電気代が十数億円かかる凍土壁は、地下水をゼロにはできなかった。したがって石棺や新たな広域遮水壁対策を検討するべきである。
2015年、政府と東電は、「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」と約束した。ところが、政府は約束を破って海洋放出を強行した。全漁連会長らと面会し、漁業者に必要な支援などの基金を800億円出すことによって一定の理解を得たと強弁している。しかし、関係者の理解を得られたとは到底言えるものではない。世界の海を放射能で汚染することは取り返しのつかないことであり、被災地の人々を一層苦しめるものである。海洋放出の中止以外、安心は得られない。そして国内だけでなく、汚染された海によって世界の人々の生業もまた奪われる。政府は、国内や世界の人々の反対の声に耳を傾けるべきである。
政府は原発回帰に舵を切った。福島原発事故の1~3号機で生じたトリチウムは年間200トンにのぼる。再処理工場が稼働すれば、使用済み核燃料を年間800トン処理し、大量のトリチウムが取り出され、海洋放出する計画になっている。原発のない社会を実現しない限り、更なる危険が待ち受けることを危惧する。環境を破壊する放射能汚染水の海洋放出は即刻中止することを要求する。
2023年8月23日
緑の党 党首 對馬テツ子 -
2021.12.23
党の主張・声明
汚染水の海洋放出に反対する声明
2021年4月13日、政府は東京電力福島第一原子力発電所事故に伴うアルプス(ALPS)処理水の海洋放出を決めた。しかし、これは国民の理解を得たものではない。
この政府の方針を受けて、東京電力は「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書」(2021年11月17日)を出した。東電は、2023年春に海洋放出する計画であるが、国内外で海洋放出に伴う環境への影響を懸念する声があることを踏まえ、国民・国際社会の理解醸成に努めると称してパブコメを行い、必要に応じて見直しを行い、リスクを最適化する方法を検討するとしている。東電は、人に対しても、動植物に対しても、国際的に認知された手法(IAEA・国際原子力機関の安全基準文書、ICRP・国際放射線防護委員会勧告)に照らした評価を行っているとしている。しかし、それは、危険な放射性物質を含む汚染水を海水で薄めて流せば大丈夫という大変無責任なものである。
東電は、ALPS処理水で除去できないトリチウムの年間放出量を22兆ベクレルとしている。事故前の東電のトリチウム放出量は年間2.2兆ベクレルであり、10倍も違う。しかも、2021年5月時点で約780兆ベクレルのトリチウムがあるので、放出に35年以上かかることになる。ところが、海底トンネルを作り、「費用34億円と7年4カ月で放出完了」としている。しかし、これ自体が無謀で、破綻している。また、ALPS処理は62種類の放射性物質を国の安全基準を満たすまでに除去することになっているが、実際はALPS処理水の7割に、トリチウム以外の放射性物質(ヨウ素129、セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90など)が基準値を超えて含まれていることが明らかになっている。つまり、これは原発事故による高濃度汚染水を処理したものであり、事故前の通常の原発から放出されたトリチウム水とは濃度も量も異なるものである。東電は「二次処理」して基準以下にして放出する予定としているが、東電の実効性が本当に担保されるのであろうか。しかも、30年以上も放出され続けるのに、放射能汚染や被ばくも過小評価されている。国民の安全がどう守られていくのか最も大きな課題である。また、地域の経済や漁業者の保障は、風評被害対策基金300億円で当てるというが、それで済むものではない。風評被害ではなく、実害である。日本のみならず、海洋環境の破壊も深刻である。
原発推進のIAEAは、「(海洋放出は)日本及び世界中の稼働中の原子力発電所や核燃料サイクル施設で、日常的に実施されている」(2020年4月)、「(日本政府の)重要な決定を歓迎」「海洋放出は技術的に可能で、国際慣行に沿ったもの」(2021年4月)として、政府の海洋放出への支援を表明している。また、この東電の計画を認可するのが、原子力規制委員会であるが、更田委員長は「希釈して海洋放出が現実的な唯一の選択肢」として東電に「海洋放出の計画書をできるだけ早い申請を」と催促している。
しかし、国連人権理事会は「(海洋)放出は、太平洋地域の数百万人もの命や暮らしに影響を与えかねない」「汚染水の放出は日本の国境の内外で、関係する人たちが人権を完全に享受することに相当のリスクを及ぼす」と日本政府を非難し、日本政府に対して、「放出が及ぼしうるリスクの環境影響評価を行い、国境を越えた環境被害を防いで、海洋環境を保護すること」等を求めた。
政府や東電は、汚染水の海洋放出を絶対止めるべきである。原発事故を起こして、さらに世界に汚染を広げる二次災害を作ることは絶対許されないことである。デブリの空冷化を行い、汚染水の発生を止めることや、「大型タンク貯留案」や、「モルタル固化による処分方法」も提案されている。政府や東電は、代替え案を検討すべきである。
2021年12月19日