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2022.01.19
日本新聞
日本新聞 4449号記事 沖縄を再び戦場とする軍備強化に抗議
南西諸島の要塞化、敵基地攻撃能力保有は不戦・戦力不保持の憲法9条に違反。軍備増強は抑止力ではなく戦争に直結。平和外交の道を
1月7日、日米安全保障協議委員会(2プラス2)が開かれ、南西諸島での自衛隊強化と日米の施設共同使用増加を共同発表に盛り込んだ。地域も具体的な共同作戦も明示されてはいない。岸田首相は「相手がいることなので」と説明しないでにごしている。
2プラス2に先立ち、米軍は昨年12月24日に、台湾有事の際の自衛隊との共同作戦の原案をまとめたと発表した。台湾有事の際の対峙する相手は中国である。アメリカは自国を戦場にはせず、南西諸島(九州南端から台湾北東端にいたる海域に連なる弧状列島の総称)に自衛隊基地を置き、戦場にしようとしている。
2016年与那国島に監視警戒部隊設置、2019年奄美大島に、2019年宮古島、2022年度石垣島にミサイル部隊設置・計画。
現在、鹿児島県種子島沖合・西之表市の馬毛島に米空母艦載機の陸上離発着陸訓練移転と陸海空自衛隊の一大訓練基地化が進められている。1月12日に防衛省は西之表市の八板市長に「馬毛島への整備計画を決定した」と伝えた。八板市長はこれまでも「不同意」を訴えてきた。「いったん立ち止まってほしい」と言う八板市長の訴えを無視し続けてきて、今回の「決定」である。地元の意向無視で米軍の戦略下で自衛隊が武器を使用する危険な事態が、すぐそこまできているのである。
沖縄を再び戦場にしてはならない
沖縄選出の参議院議員・伊波洋一さんは、「新しい米戦略構想は、第一列島線(九州―沖縄―台湾―フィリピン)沿いに展開する米軍と自衛隊からなるミサイル部隊と、第二列島線(本州―グアム―パプアニューギニア)沿いに退避する米海軍・空母機動隊の2段構えの布陣。台湾有事の際には南西諸島配備の自衛隊が米軍とともに第一列島線に展開し、通過しようとする中国艦艇をミサイル攻撃で封じ込める。第二列島線に構える米軍部隊は、中国のミサイルが届かない地点から自国軍や同盟軍を支援するという構図。自衛隊もやられ、戦場となる南西諸島の住民も逃げ惑うことになる」と指摘した。
岸田首相は「日米安保体制を新たな段階にしなければならない。敵基地攻撃能力の保有も含めて、あらゆることを考えなくてはならない」と言うが、これが具体化したものなのかと空恐ろしくなる。
改憲勢力が増えたことで改憲論議も加速しているが、戦争放棄・戦力不保持の憲法9条を葬り去ろうという意図が見える。
日本がやっている、
・対艦ミサイルの射程を現状の200㎞から1000~2000㎞に延ばす
・戦闘機から発射する長射程のミサイルの輸入
・ 護衛艦「いずも」「かが」の空母化
・空母艦載機となるF35Bステルス戦闘機の購入
など、すべて憲法9条に違反する。
台湾有事の際の日米共同作戦計画に対して、沖縄平和運動センター顧問の山城博治さんや沖縄県の研究者らは計画案に抗議し、超党派の「南西諸島を絶対に戦場にさせない県民の会」を立ち上げ、賛同者を募っている。
沖縄は日本で唯一、地上戦を余儀なくされた。本土を守るためにと「捨て石」にされたのである。沖縄県民の4人に1人が命を奪われるという大きな犠牲を強いられた。血塗られた歴史を繰り返してはならない。沖縄を再び戦場にしてはならない。 (沢) -
2022.01.12
日本新聞
日本新聞 4448号記事 在日米軍基地で新型コロナ感染拡大
検査なしで出入国していた在日米軍。日米地位協定を見直さなければ無法地帯のまま。感染源・米軍基地の影響で3県が「まん延防止」に
沖縄・広島・山口の3県に、政府は「まん延防止等重点措置」を適用することを決めた。1月6日の新型コロナ感染者が6日午後8時時点で、沖縄県が全国最多の981人、広島県が273人、山口県が181人だった。これら3県の感染拡大は米軍基地の影響によると考えられる。
実際、在日米軍基地での感染拡大は顕著である。1月5日に政府が公表した感染者数は、
三沢基地 82人
横田基地 65人
横須賀基地 80人
岩国基地 242人
キャンプ・ハンセン 259人
在沖縄海兵隊(ハンセン含む) 412人
そして今、感染は拡大し続けている。
感染拡大で明らかになったところによると、昨年9月から全国の在日米軍は新型コロナウイルスに感染しているかどうかの検査を行わずに出入国していたのである。大変なことである。
日本政府は感染拡大を防ぐためだと「自粛」を繰り返し呼びかけていた。しかし米軍には日本の法律や規制が適用されない。それをいいことに、検査もしないで自由自在に出入国し、基地周辺の繁華街にも出かけていたのである。これではウイルスをまき散らしていたと言っても過言ではない。まさに米軍基地が感染源になっていたと考えられる。米軍以外の日本に住む人たちがいかに警戒しても、無法地帯の米軍基地がある限り、感染を抑えることはできない。
ここに日米地位協定が大きく立ちはだかる。米軍が日本でどんな訓練をしているのかは「機密」として日本に知らせる義務はない。事故が起きても日本には調査権もない。ドイツでは国内法が米軍にも適用される。だから検査なしで出入国などあり得ない。イタリアでは米軍が訓練を行う時はイタリア政府の許可が必要だ。米軍基地があるどこの国を見ても、日本ほど無権利な国はない。
この日米地位協定を、アメリカと日本が同等の権利を持つものに変えることは緊急の課題である。
子どもへのワクチン接種は中止すべき
今、オミクロン株の感染拡大をことさらに取り上げ、ワクチン接種の必要性を声高に叫んでいる。
しかし、ワクチン万能論は誤りである。ワクチン接種後に亡くなった人は1431人(昨年12月17日時点)と増え続けている。ファイザー社製1365件、モデルナ社製65件、アストラゼネカ社製1件である。18歳以下の死亡例は何件なのか知りたいところだが、65歳以上、65歳未満から40歳、40歳未満という分け方で、子どもに対する影響がどうなのか、わからないようにしている。しかも、ワクチンが原因だと認められた事例はないのだから驚く。
しかし13歳の少年が2回目のワクチン接種後に亡くなっていることは確認されている。実に無念なことである。
この13歳の少年の死因を調査することもなく、政府はこの3月から、5~11歳の子どもへのワクチン接種を開始しようとしている。大人でも1400人を超える人が亡くなっている。そして、30歳以下の人の心筋炎の発症は、格段に多い。原因物質として明らかになってきたのが、ワクチンに加えられている「ナノ脂質粒子」である。これは重大な問題であり、子どもへのワクチン接種は、絶対にやってはならないことである。子どもの命を守るために抗議する。 (沢) -
2022.01.05
日本新聞
日本新聞 4447号記事 政府は汚染水の海洋投棄方針を撤回すべき
地球規模で環境を破壊しながら尚も原発再稼働進める日本政府。国内外から、日本の放射性汚染水海洋投棄反対、国際法違反と抗議の声
昨年12月28日の閣議で、政府は東電福島第一原発の放射能汚染水処分の行動計画を決定した。つまり海洋投棄の具体化である。
これに対して中国政府はその日に撤回を要求した。中国外務省の趙立堅報道官は「中国は日本が一方的に放射能汚染水放出計画を発表したことに重大な懸念を表す」と述べ、次の指摘をした。
日本は安全措置の手段を総動員せず、関連情報を全面的に公開していない
日本は周辺国や国際機関と十分に協議していない
日本が国内、海外で認められていない状況で、一方的に決定したことに決然と反対する
日本は周辺国を含む国際社会の懸念に誠実に対応して、汚染水放出決定を早急に撤回し、すべての準備を中断すべきだ
これらはどれももっともな指摘である。
国内外からの批判
昨年4月13日、政府は汚染水の海洋投棄を認めた。発表と同時に、国内外から非難の声が上がった。福島県漁連は立て直しに必死になってきたのに、汚染水の海洋投棄ですべてが踏みにじられるため、断固反対を表明している。また、国内でもパブコメで寄せられた意見の7割は海洋投棄反対であった。つまり意見を出せと言いながら、その意見を反映させる気はさらさらないのである。“民主的な”装いをこらすためにすぎない。
国際的にも大きな批判が巻き起こっている。
韓国…駐韓日本大使を外交通商部に呼んで強く抗議。日本からの輸入食品の放射能検査を徹底的に行い、国際海洋法裁判所への提訴も検討する。
朝鮮…人類の生存を脅かす許せない犯罪と批判。
太平洋諸国フォーラム(オーストラリア、ニュージーランド、パプアニューギニア、ヴァヌアツ等)…日本政府に汚染水海洋放出計画を再考するよう促す声明を発表。
ロシア…日本が情報を公開し、他国の漁業などの経済活動に困難を生み出さないことを希望。日本が提供した公的情報は不十分だ。
フィリピン…地球は一つの生態システムであり、各国は互いに関連している。環境を汚染するものは代価を払うべき。すべての国家が原則を順守すべきだ。
世界各国が非難している中で、唯一賛成しているのはアメリカである。しかし、アメリカは海洋投棄に賛成しながら、2011年3月に日本産製品の輸入を禁止する輸入禁止令を発令し、昨年3月4日に継続行使したままである。輸入禁止地域は福島、青森、群馬、茨城など14か所、農水産物100種余りを対象としている。海洋投棄を評価することと、輸入禁止は全く合わないことだ。
実際、海洋投棄は危険極まりない。政府や東電は「処理水」と呼び、あたかも放射性物質が処理されたように宣伝する。しかし、トリチウムを始め、処理されていない放射性物質が残っているのである。特にトリチウムは多核種除去設備(ALPS)で取り除くことができない。トリチウム水として人体に取り込まれやすく、造血作用、生殖器に異常をきたす。また、ALPSで62核種が基準値以下になるとしたが、84%が基準を満たしていない。
現在でも日本のイワナ、スズキ、クロソイ、ヤマメなどから基準値をはるかに超える放射性物質が検出されている。
政府は更なる環境破壊を引き起こす汚染水の海洋投棄の計画を即刻撤回すべきである。そして、原発から撤退の方針を打ち出すべきだ。 (沢) -
2021.12.23
党の主張・声明
汚染水の海洋放出に反対する声明
2021年4月13日、政府は東京電力福島第一原子力発電所事故に伴うアルプス(ALPS)処理水の海洋放出を決めた。しかし、これは国民の理解を得たものではない。
この政府の方針を受けて、東京電力は「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書」(2021年11月17日)を出した。東電は、2023年春に海洋放出する計画であるが、国内外で海洋放出に伴う環境への影響を懸念する声があることを踏まえ、国民・国際社会の理解醸成に努めると称してパブコメを行い、必要に応じて見直しを行い、リスクを最適化する方法を検討するとしている。東電は、人に対しても、動植物に対しても、国際的に認知された手法(IAEA・国際原子力機関の安全基準文書、ICRP・国際放射線防護委員会勧告)に照らした評価を行っているとしている。しかし、それは、危険な放射性物質を含む汚染水を海水で薄めて流せば大丈夫という大変無責任なものである。
東電は、ALPS処理水で除去できないトリチウムの年間放出量を22兆ベクレルとしている。事故前の東電のトリチウム放出量は年間2.2兆ベクレルであり、10倍も違う。しかも、2021年5月時点で約780兆ベクレルのトリチウムがあるので、放出に35年以上かかることになる。ところが、海底トンネルを作り、「費用34億円と7年4カ月で放出完了」としている。しかし、これ自体が無謀で、破綻している。また、ALPS処理は62種類の放射性物質を国の安全基準を満たすまでに除去することになっているが、実際はALPS処理水の7割に、トリチウム以外の放射性物質(ヨウ素129、セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90など)が基準値を超えて含まれていることが明らかになっている。つまり、これは原発事故による高濃度汚染水を処理したものであり、事故前の通常の原発から放出されたトリチウム水とは濃度も量も異なるものである。東電は「二次処理」して基準以下にして放出する予定としているが、東電の実効性が本当に担保されるのであろうか。しかも、30年以上も放出され続けるのに、放射能汚染や被ばくも過小評価されている。国民の安全がどう守られていくのか最も大きな課題である。また、地域の経済や漁業者の保障は、風評被害対策基金300億円で当てるというが、それで済むものではない。風評被害ではなく、実害である。日本のみならず、海洋環境の破壊も深刻である。
原発推進のIAEAは、「(海洋放出は)日本及び世界中の稼働中の原子力発電所や核燃料サイクル施設で、日常的に実施されている」(2020年4月)、「(日本政府の)重要な決定を歓迎」「海洋放出は技術的に可能で、国際慣行に沿ったもの」(2021年4月)として、政府の海洋放出への支援を表明している。また、この東電の計画を認可するのが、原子力規制委員会であるが、更田委員長は「希釈して海洋放出が現実的な唯一の選択肢」として東電に「海洋放出の計画書をできるだけ早い申請を」と催促している。
しかし、国連人権理事会は「(海洋)放出は、太平洋地域の数百万人もの命や暮らしに影響を与えかねない」「汚染水の放出は日本の国境の内外で、関係する人たちが人権を完全に享受することに相当のリスクを及ぼす」と日本政府を非難し、日本政府に対して、「放出が及ぼしうるリスクの環境影響評価を行い、国境を越えた環境被害を防いで、海洋環境を保護すること」等を求めた。
政府や東電は、汚染水の海洋放出を絶対止めるべきである。原発事故を起こして、さらに世界に汚染を広げる二次災害を作ることは絶対許されないことである。デブリの空冷化を行い、汚染水の発生を止めることや、「大型タンク貯留案」や、「モルタル固化による処分方法」も提案されている。政府や東電は、代替え案を検討すべきである。
2021年12月19日