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2023.11.01

日本新聞

日本新聞 4541号記事 イスラエル、パレスチナは即時停戦を

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戦争で犠牲になるのは子どもや女性、高齢者。水も食料も途絶えたガザ地区、犠牲者は増えるばかり。ただちに戦争をやめるのが解決の道

 ハマスの攻撃に対する反撃として、イスラエルがガザ地区に空爆を強化している。10月25日段階で、ガザ側の死者は6546人、イスラエル側が1400人以上で、計7900人以上となった。

 ガザではイスラエルに燃料や食料を遮断され、発電所も停止している。エジプトとの境界にあるラファ検問所から、21日以降、人道支援物資が搬入されたものの、イスラエルが搬入を拒否している。ガザの病院では電力不足で医療機器が必要な未熟児などが命の危機にさらされている。ガザ各地の学校などに、約60万人が避難している。

 18日、国連安保理の戦闘中止を求める決議案に、アメリカが拒否権を行使している。そのため戦闘中止決議はあげられなかった。しかし、イスラエルの非人道的なガザ空爆に対して国際的な批判が高まる中、形勢不利と見たアメリカは、イスラエルに対して、「自衛権行使」を支持しながら、「人道目的の一時的な戦闘中断」を検討すべきと要請した。

 日本時間で26日午前6時の国連安保理では、アメリカ、ロシア双方の決議案が否決された。

 アメリカの案は、「戦闘の一時的な停止」を求め、各国にテロに対する自衛権がある、と主張。これに対してロシアと中国が「イスラエルの自衛権を認めれば戦闘の激化は止まらない」と拒否権を発動。ロシアが即時停戦を求めた案は、アメリカが拒否権を行使し否決。安保理は暗礁に乗り上げている状況だ。
 一刻も早く停戦を実現しなければ、日々、犠牲は拡大していく一方だ。

 停戦を求める世論が世界で高まっている

 今回ハマスは1日で5000発のロケット弾を撃ったと言っている。それをイスラエルは防御できなかった。イスラエルは入植地を囲んで最高8メートルの高い壁を造って、誰も近づけないようにし、そこを3000人で守っている。攻撃のあった7日はユダヤ教の安息日で、祭日でもあった。3000人のうち2000人が西岸地区に移動していた。2年前から計画していたこの計画がわからなかったのか。この報復で、イスラエルはガザに突っ込むと言っている。そうなると中東戦争になる可能性がある。
歴史を見ると、パレスチナ人が住んでいた地に、イギリスがイスラエル建国を認め、イスラエルの侵食が進んで、パレスチナ人は狭い土地に押し込まれ、苦しい生活を強いられている。ユダヤ人にとっては長い迫害の後にたどり着いた地だから放したくない。問題の根は深い。中国とロシアは、パレスチナとイスラエルの2つの国を建国する以外に解決はない、と主張している。

 世界の人々はこうしたいきさつを知っているから、各国で戦争反対のデモが起きている。アメリカではニューヨーク大学やカリフォルニア大学で、パレスチナ・ジェノサイドへの抗議デモを行っている。
 今、ガザ地区とイスラエルで戦闘が激化していることに対して、停戦を求める国際世論が高まっている。
1、ガザ地区への食料、医薬品、燃料など人命救助支援、人道支援や医療スタッフの安全な通行を促進すること
2、すべての市民の人質、特に子どもや高齢者を解放すること
3、ガザ北部に人道支援が到達できるようにし、そこにいる市民やスタッフとともに、常に保護されることを約束すること
4、イスラエル政府による、民間人に対するガザ北部からの退去命令を撤回すること
5、危篤状態にある患者を緊急治療のために避難させること
 世界の500以上のNGOが上記に掲げた項目を求める署名に賛同し、署名活動を行っている。毎日いたいけない子ども達の命が奪われている。一刻も早く戦争をやめさせることが最優先である。イスラエルとハマスの即時停戦を求める。         (沢)