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2026.04.15

日本新聞

全国160カ所で「平和憲法守ろう!」の声

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4669号1面記事
全国160カ所で「平和憲法守ろう!」の声
政府、殺傷能力のある武器輸出案提示。戦争放棄、戦力不保持の9条をかなぐり捨て参戦の道筋。戦争反対の世論に耳を傾ける政治へ

 国会前をはじめ、全国で改憲反対、戦争反対の集会が行われている。
 4月8日には全国47都道府県160カ所で一斉に、「平和憲法を守ろう!」「戦争反対!」を訴える集会が開かれた。SNSでの呼びかけに応えてかけつけた人、若者の姿も多い。「高市政権なら戦争もやりかねない」「憲法9条は守らなければ」という思いでかけつけている。

 政府、「武器輸出ルール緩和案」提示

 6日、政府は「武器輸出ルール緩和案」を自民党に提示した。この改定案は、現在、輸出が可能とされている非殺傷の5類型(救難・輸送・警戒・監視・掃海)を撤廃し、殺傷・破壊能力のある武器輸出を解禁するものだ。武器輸出の際限なき拡大につながる。アメリカをはじめ、日本と「防衛装備品・技術移転協定」を締結している国にはどんどん武器を輸出できるようにする。これは実質、日本が参戦することに他ならない。
 5類型の撤廃は、自民党と日本維新の会の連立政権合意書に明記されているのだから、この連立政権自体が戦争に向かうものである。武器輸出については、国家安全保障会議(NSC)が案件ごとに輸出を認め、国会には事後に通知するという。NSCのメンバーは、議長が高市首相、議員は総務大臣、外務大臣、財務大臣、防衛大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、内閣官房長官、国家公安委員会委員長である。これではどこにも歯止めはない。民意は全く反映されない。
 平和憲法を投げ捨て、日本は戦争する国、武器を売って儲ける国に変質する道筋を作ろうという意図が明らかである。

 改憲に前のめりの衆院憲法審査会

 9日、今国会初の衆院憲法審査会が開かれた。2月の衆院選により、委員構成は50人中38人が与党である。構成は自民、維新、中道、国民民主、参政、みらい、共産の7会派となった。改憲反対は共産党だけで、中道は「(改憲を)に進めるべきではない」と態度をあいまいにしている。国民民主、参政なども加え、改憲賛成勢力は9割に迫る状況だ。
 9日の憲法審査会では、憲法「改正」の条文案を作る「条文起草委員会」の設置を、与党や一部の野党が主張した。改憲論議が前のめりに進められている。憲法を変える手続きは、まず、憲法改正発議に衆参両院で3分の2以上の賛成が必要、その後、国民投票で過半数の賛成が必要だ。衆院は自民だけで3分の2を超えている。参院は与党で過半数を満たしていないが、改憲賛成の政党を加え、3分の2を満たす可能性があると政府は見込んでいる。
 政府がねらっている改憲の最も大きな問題点は、9条に自衛隊を明記しようとしている点である。9条には、戦争放棄、戦力不保持が明記されている。長い戦争でアジアの国々を侵略し、多大な犠牲を強いた経験から、日本は戦争放棄と戦力を持たないことを誓った。しかし今、自衛隊は武力攻撃能力に拍車をかけている。9条がその歯止めになっているが、政府は解釈改憲などの手段を使って、軍事力拡大に多大な税金を投入している。
 改憲で9条に自衛隊を明記すれば、戦争放棄、戦力不保持は形骸化されてしまうのである。「後法優先の原則」がある。新しい法律(後法)が古い法律(前法)よりも優先されるという原則である。つまり、自衛隊という軍隊を明記するということは、戦力を持たないということも、戦争しないということも、闇に葬られてしまうのだ。
 何としても改憲を阻止しなければならない。今、全国で改憲反対の意思表示が行われている。憲法審査会はこの世論をくみ取らなければならない。改憲の暴挙をストップさせるため、平和憲法を守ろうという意思表示を全国で繰り広げていこう。    
          (沢)