日本新聞
柏崎原発再稼働で再エネ発電制限
4670号1面
柏崎原発再稼働で再エネ発電制限
核燃料プール満杯間近、核のゴミの最終処分場決まらず。原発再稼働をやめ、再生可能エネルギーへの徹底転換をエネルギー基本方針に
4月16日、東電柏崎刈羽原発6号機が営業運転を開始した。東電は6号機の営業運転で、年1000億円の収支改善を見込んでいるという。
柏崎刈羽原発の再稼働には住民の反対も強い。再稼働にあたっても様々なトラブルを繰り返してきた。1月21日、再稼働後まもなく制御棒に関する警報が鳴り、原子炉を停止。3月12日には発電機から地面に漏電を示す警報が鳴り、発電と送電を停止。しかし、度重なるトラブルにもかかわらず、原子力規制委員会は再稼働のゴーサインを出し、住民の反対の中、再稼働が強行された。
柏崎刈羽原発は、事故を起こした福島第一原発と同じ、東電の原発である。しかも、福島と同じ沸騰水型原子炉である。福島第一原発事故から15年、今も事故の収束の目途も立たない。被害者への補償もいまだに終わってはいない。避難指示が解除された地域(実際は放射線量はまだまだ高い)に戻ってこない避難者の支援を一方的に打ち切る。同時に若い家族の移住に優遇措置を講じている。局地的に一時的に除染しても、放射性物質を遮断することはできず、まさにだましのやり方だ。その事故当事者の東電が事故収束もできていないのに再稼働、それを認める原子力規制委、再稼働に前のめりの政府。実に犯罪的である。
原発再稼働を軸にしたエネルギー政策に終始する政府
原発事故を起こして、世界に放射能汚染をふりまいた日本なのに、政府は「最大限の原発活用」へと舵を切った。原発が安全だという根拠は何もないのに。そして、あろうことか、柏崎刈羽原発の首都圏への送電に伴って、東電は再生可能エネルギーの出力を制御した。制御したのは3月1日には184万キロワット、4月16日までに計11日間制御を実施。4月12日には463万キロワットに上った。
つまり、電力は再エネで十分まかなっているのだ。原発を稼働する必要性は全くないのに、再エネをストップさせてまで原発を再稼働して儲けるというのが東電の考え方である。事故に対する反省も教訓も何もない。大津波を予測しながら、金がかかるからと防潮堤も造らず、大事故を招いた東電という会社の体質は何も変わっていない。そして政府もまた、安全より企業の儲け第一の政治を変えようとしない。
原発の問題は山積みである
再稼働を次々強行しているため、使用済み核燃料は増えるばかりである。熱を持ち、放射線量も高い核燃料を冷やす国内17カ所の原発にあるすべての燃料プールの核燃料は、保存可能量の78%に達しているという。東電福島第一、関電大飯原発では90%、関電高浜、美浜、九電、玄海、東電柏崎刈羽各原発では80%を超えている。満杯になって運転できなくなるのは目前である。
六ヶ所再処理工場は27回も完成延期を繰り返している。稼働のメドは立たない。
原発を稼働すれば核のゴミも増える。最終処分地を早急に決めなければならない。政府は南鳥島に焦点を当てた。小笠原村の渋谷正昭村長は「国の責任で決めるべきだ」と容認し、村民の声を聞く姿勢はない。島の狭さ、海底構造の問題で地上施設も地下施設も建設が困難であることや、環境への影響、核のゴミの長距離輸送の困難さなどあり、不可能である。
原発を動かすメリットはなく、放射性物質拡散による汚染と被害を招くだけである。政府は持続可能なエネルギー政策を真剣に考え、原発からの脱却へと大きく舵を切るべきである。 (沢)