日本新聞
戦争に向かう憲法改悪許さぬ運動を
4679号1面
戦争に向かう憲法改悪許さぬ運動を
多国間共同訓練で鹿児島の海自基地でアメリカのミサイル一時配備。中国が射程に入る挑発行為の中止を。反戦運動の前進を克ち取ろう
6月22日から多国間共同訓練「バリアント・シールド」が開始された。参加国はアメリカと日本で7月1日まで実施される。この訓練でアメリカは鹿児島県海自航空基地に、中距離ミサイルシステム「タイフォン」を配備する。
タイフォンは中国に届く射程である。2025年9月の日米合同訓練でも、米軍岩国基地にタイフォンが配備された。中国は「地域の軍拡競争と軍事対立のリスクを高める」と抗議している。今回も一時配備とは言っているが、海自基地への配備であり日本に対しての非難は必至である。「バリアント・シールド」は7月1日までだが、別な訓練もあり、配備は10月中旬まで続くとされている。フィリピンでは、2024年4月のアメリカとの共同軍事演習でタイフォンが配備され、現在までそのままで常設態勢に入ったとされている。
そもそも何のための配備かが問題である。タイフォンは射程1600キロで、トマホークも搭載できる対艦・対地攻撃用システムである。今回はシステム立ち上げから発射までの作業を確認するとしている。まさに実戦のための訓練である。
この訓練の費用は防衛費から支出されているというが、額については明らかにされていない。日本の自衛隊がアメリカの戦略下で、米軍の一部隊であるかのようにして、このような訓練を繰り返している。日本の税金を使ってである。
このような、日本が戦争に巻き込まれる軍事訓練を私達は認めてはいない。何の審議もなく、日常的に行われている。このような憲法違反を許さないと、声を大にして訴えなければならない。
戦争合法化のファシズム国家完成へと向かう高市政権
国会では国旗損壊法案、国民投票法案などが審議されている。とは言っても、衆院は自民単独で3分の2を超え、維新と合わせて4分の3を占めている。法案は衆院通過後、参院で否決されても、衆院で出席議員の3分の2以上の多数で再可決されれば成立となってしまう。非常に危険な状況である。
国旗損壊法案は、「人に著しく不快または嫌悪の情を催させるような方法で、公然と国旗を損壊、除去、汚損した場合、2年以下の拘禁刑か20万円以下の罰金を科す」というもの。「著しく不快または嫌悪の情を催させる」これは誰が判断するのか。拘禁刑や罰金を科すことが妥当だと誰がどう判断するのか。この法案提出に「日本を天皇中心の国にする」と掲げている勢力が含まれているのだから、日本がますますファシズム国家に向かっていく危機感は否めない。
改憲の手続法である国民投票法案も審議されている。改憲は、国会議員の提案(衆議院は100人以上、参議院は50人以上の賛成)により憲法改「正」案が提出され、衆参両院の憲法審査会で審査。両院のそれぞれで総議員の3分の2以上の賛成で可決される。それで「発議」されたとなり、発議後60日~180日以内に国民投票が行われ、有効投票数の過半数の賛成で改憲が成立する。
国民投票のためには正しい情報が提示されなければならない。テレビやネットなどの情報が大きく作用する。現在提出されている国民投票法案では、広告規制の問題は放置されたままである。現行法ではテレビやラジオなどの放送広告は、投票前14日間を除いては規制がない。いくら資金を投じても制限もない。インターネットやSNSの利用の規制は何もない。衆院選で自民党は10億円もかけてネットやSNSの動画配信など行った。野党候補の中傷動画配信の疑いもある。こうした状況を野放しの国民投票法案は認められない。
9条に自衛隊を加える自民党案では、不戦、戦力不保持の9条がされてしまう。平和憲法を守り、戦争反対の運動の前進のため、力を合わせよう。(沢)