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2026.07.01

日本新聞

平和憲法9条違反の武器輸出即時中止を

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4680号1面
平和憲法9条違反の武器輸出即時中止を

殺傷能力のある武器輸出解禁で紛争を拡大する国に変質する日本。GDP比で3.5%、5%へ軍事費増ねらう高市政権。大増税必至の大軍拡

 日本は戦後、「武器輸出三原則」を守ってきた。これは1967年に佐藤栄作首相が国会で表明したもので、共産圏諸国、国連決議で武器輸出が禁止されている国、国際紛争当事国あるいはそのおそれのある国への武器輸出を禁止とした。1976年には三木武夫内閣が禁止対象を拡大し、原則禁止とした。
 ところが2011年5月、民主党・野田政権は、武器輸出三原則を緩和し、「平和貢献・国際協力に伴う」場合、防衛装備品の海外移転を可能とした。そして第二次安倍政権で武器輸出解禁に踏み込んだ。
 2023年12月、岸田政権は日本のライセンス生産品について特許を持つ国への輸出を全面解禁を決めた。対象国は米英仏独伊、ベルギー、スウェーデン、ノルウェーである。
 高市首相は「わが国一国だけではなく、同志国を増やして一緒に地域の安定を実現しなければいけない時代になっている。もう時代が変わった。武器輸出を経済成長にもつなげる。国民生活の豊かさにもつなげる。そして国をしっかり守る、そういう時代に入っている」と答弁した。
 実に危険な発言である。「武器を輸出して儲ける国になる」と宣言しているのである。武器輸出で国を守ることにはならない。むしろ、日本が紛争を助長し拡大する国にすることは、世界の平和を脅かし、日本を危険の矢面に立たせることにつながる。現在、武器輸出対象国は18カ国に拡大し、全面解禁に他ならない。

 ミサイル配備が「抑止力」は嘘

 日米共同軍事訓練で米陸軍のミサイル発射システム「タイフォン」が鹿児島県航空基地に配備された。米軍は「恒久的な配備ではない」と説明しているというが、フィリピンではいつの間にか恒久配備になっている実際がある。トマホーク(射程1600㎞)、地対空迎撃ミサイルを対艦、対地用に変更したSM6(射程450~500㎞)を搭載できる。
 こうした攻撃システムを持つことが、果たして抑止力になるか。日本がミサイルをフルに配備したとして、せいぜい100発として、中国は2000~3000発のミサイルを有する。全く比べ物にならないし、日本が中国と戦う必要もない。すべてアメリカの戦略である。アメリカはすでに実質GDPで中国に追い越されている。経済力も軍事力も世界1位でなければならない、中国に抜かれる等絶対に認めたくないアメリカは、今のうちに中国を抑えたい。しかし中国との戦闘を何回シミュレーションしてみても、結果はアメリカの敗北である。打撃を受けたくないアメリカは、中国との戦いを日本や韓国にやらせるという作戦を考えた。高市政権はまんまとその手に乗ろうとしている。
 アメリカの言いなりに軍事費をGDP比3.5%にすれば24.2兆円(国民一人あたり19万3000円)、5%なら34.6兆円(国民一人あたり28万2000円)である。高市政権が大増税に乗り出すのは必至である。
 最大の抑止力は戦わないことである。日本が中国などアジアの国々と友好関係を構築することが、最も実効のある平和外交である。世界の反米国に襲いかかるアメリカとの軍事同盟強化は、日本を窮地に追い込む。
 今、物価高騰で日本に住む人々は貧困に追い込まれている。そのような実際に目を向けず、軍事大国化に向かう高市政権の暴走をストップさせなければならない。
 次々と悪法が決められようとしている。戦争になってからでは遅い。高市政権ノー、戦争反対をはっきり示していこう。(沢)