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2026.09.23

日本新聞

中部電力が浜岡原発再稼働の申請取り下げ

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4692号1面
中部電力が浜岡原発再稼働の申請取り下げ

安全より儲け第一の電力会社の本質あらわ。東電が大津波到来を予測しながら対策取らなかった結果の福島第一原発事故。原発は廃止に

 9月14日、中部電力は浜岡原発再稼働に向けた原子力規制委への審査申請を取り下げると発表した。
 中部電力は、最大の地震の揺れ「基準地震動」を1200ガルとし、それに合うデータを恣意的に選んで、データ偽造をしていた。データに合わせて基準地震動を決め、それに見合うように原発の安全対策を行うのが正しい。中部電力が決めた「基準地震動」にデータを合わせるなど、実に危険だ。原発の基準地震動はあまりにも低いもので、1000ガルに満たない原発が多い。一般の住宅でも、4000ガル、5000ガルの基準なのに、重大事故につながる原発の基準地震動の低さは、そのまま、電力会社の安全軽視、経費削減優先の姿勢が見える。
 東電福島第一原発事故は、防潮堤をはるかに超える津波で電源が停止し、大爆発事故につながった。東電は15メートルを超える大津波を予測していたのである。予測しながら、経費がかかるからと対策を講ぜず、放射性物質が国内外に拡散する大事故を引き起こした。
 今回、中部電力は再稼働申請の審査中にデータ改ざんし、それが発覚して改善を求められている最中にも改ざんした。だから悪質極まりないと言われている。確かに悪質極まりない。では、安全軽視で大事故を起こした東電はどうか。そして他の電力会社は安全を第一にしているのか。

 データ改ざん続けてきた大手電力会社

 中部電力の基準地震動のデータ改ざんは、2012年頃から行われてきた。地震の揺れを小さく見せるためである。
 2002年に発覚した東電の改ざんがある。これは1980年~1990年代のことで、福島第一、第二、原発で点検記録を改ざんしていた。炉心シュラウド(原子炉圧力容器内にある炉心を囲む円筒状のステンレス鋼製構造物)などのひび割れや損傷を長年隠ぺいし、工事記録を改ざんしていた。
 2006年~2007年には大手電力会社10社と電源開発、日本原電で、1万6000件を超える温排水データ改ざん、不適切処理などが一斉に発覚した。このように、電力会社に誠意ある姿勢はない。不正が見つかれば幹部の首をすげかえて、社の体質は何も変わらない。
 東電を見ればよく分かる。福島第一原発のあれだけの大事故を起こしながら、原因も明らかにしない。被害者への支援も早々に打ち切っている。必死に福島の漁業を復興させようと努力してきた漁民の努力を踏みにじり、汚染水の海洋投棄を強行し続けている。
 更に、柏崎刈羽原発6号機の再稼働で、今年1月21日に再稼働したが、制御棒の異常警報、非常用ディーゼル発電機の不具合などのトラブル発生。その後、2月9日に再起動、4月16日に営業運転を強行している。当然のことだが、地元住民からは不安の声があがっている。トラブルが起こる前から、福島第一原発と同じ沸騰水型原発の柏崎刈羽原発を東電が動かすこと自体に、反対の声があげられていた。
 福島第一原発の事故現場では、今も毎日4000~4500人の作業員が被ばく作業に従事している。福島の子どもたちの甲状腺がん発症率は通常の1000倍を超えている。事故による放射線被ばく以外に説明はつかない。東電はこの実際を認めようともしない。(3面参照)
 原発事故はいまだに収束していない。ところが政府はエネルギー基本計画で“原発の最大限活用”の方針を出し、再稼働を進めようとしている。電力会社も政府も安全軽視である。
 原発再稼働をやめ、すべての原発を廃炉にすべきである。       (沢)